INNOCENT DAYS ３

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スクールの仕事が終わった後には、木崎さんの都合のつく日は指導もしてもらっているから、ここ最近は帰宅するのはもう日付の変わる頃だったりして。


自分なりの課題も見つけられて、集中的に練習すると体力の消耗も案外激しい。


「技術的には上達してるし問題ない。気持ちの問題。」


そんな風に言われて、リストと向き合う日々。






今日はいつもよりは早く帰れたのに、家に着くとクタクタで、ソファーにダイブしたらそのまま眠ってしまいそうで。



何とかバスタブにお湯を張るまで眠気と闘って、最近お気に入りのバスソルトを入れてゆっくりとお湯に浸かって疲れを取る。



お風呂から上がって、一息ついて………テレビをつけると、今日は高嗣が頑張ってる日。



四角い画面に切り取られたその笑顔を見るだけで嬉しくなって、ちょっと体温が上昇したような気がする(笑)



結局、高嗣が今一番の安らぎで、癒しで………私のときめき。







気付けばもう、あの高嗣との再会から1年が過ぎてる。



何となく中途半端に生きてたあの頃の毎日と比べると、いろんな事が変わって………ホントに充実してるって言える。



逢いたいな………今、何してるかな？ってふと想う。





高嗣たちの出ていた番組が終わって、


“今、テレビ見たよ。”

“今日も面白かった！”


って、メッセージを入れた。


そして、おやすみのスタンプ。




やっぱり“逢いたい”とはなかなか言えない………。


もう遅い時間だし、高嗣が返信しなくてもいいようにあえての感想だけ。




しばらくスマホを眺めてたけど、既読が付かなくてちょっとガッカリしてる自分に気付く。


もう寝ちゃったかな？




お互い忙しくて、なかなか逢えなくて。


こんな風に、もしかしたら気持ちもどんどんすれ違ってしまうんじゃないかって不安を感じることもある。




何となく見たくなったのは、少し前に放送された番組の録画。


カッコいいを目指す、あのランキング番組。


この日は“イルミネーションデート”の回。




オレ、
マイコと出逢えて本当に幸せ。

デートしてるときも
一緒にご飯食べてるときも
マイコとただメールしてるときも

マイコと出逢えて
本当に良かったなって思う





照れながらこんなセリフを言う高嗣がすごくカッコよくて。



こんな風に外でデートできるはずないし、自分に言われてる訳じゃないのに、何度見てもドキドキする単純な私。





すると、スマホが鳴り出した。



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