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「はやく〜」って急かす声の主は、、、やっぱり高嗣。
「こんなところで何してるの?」
思わず周りをキョロキョロしてしまう。
真っ黒なサングラスと目深に被ったキャップ姿。
それ程人通りの多い道ではないけど、まだ明るいし一応人目が気になる。
高嗣が開けてくれた助手席のドアを一旦閉めて、急いで後部座席に滑り込む。
「もう、、、そっち?」
バックミラー越しに、高嗣がブツブツ言ってる。
「………一応ね。」
いつも綺麗に片付いてる車内と芳香剤の匂い。
後ろ姿の黒髪は、この前逢った時よりさらに短くなってない?(笑)
「せっかくここで待ってたのに、Aちゃん気付かずに通り過ぎちゃうし。」
拗ねた子供みたいないい方で、高嗣がこっちに振り向く。
「だって、、、急いでたし、まさかいると思わないし。」
「ま、いいけどさ。」
サングラスをしてても高嗣が笑ってるのがわかる。
「あ、1本電話かけさせて?」
そう言ってどこかに電話してる。
「あ、、俺です………はい………はい………うん、じゃあこれから伺います。」
短くやり取りを終える。
「あのね、ご飯の前に、一軒行きたいとこあるから。寄ってい?」
「うん。」
車をスタートさせお互いの最近の話をしながら、15分程で目的のところらしい場所に着く。
都心だけど、ちょっと住宅街に入った辺り。
緑に囲まれた古民家をリノベーションしたらしい、白と黒のアトリエ風の建物。
すぐ横の駐車場に車を停める。
小さな看板が出ているけど、横文字の名前だけでは何のお店かわからない。
「着いたよ。」
少しだけ周囲を見て、車を降りようとする高嗣。
「うん、行ってらっしゃい。何分位かかりそう?」
「……もう、、何言ってんの?Aちゃんも一緒だってば。」
え?
てっきり高嗣が何かの用事で寄るんだと思ってた。
だって、私なんか一緒で大丈夫なのかな。
「ほら、行くよ。」
そう言って高嗣が車を降りてしまうから、私も慌てて後に続く。
緑が生い茂る小さな庭を抜けて、入り口に辿り着く。
ガラスのドアには『close』の札が掛かってるのに、そのまま入ってく高嗣。
「こんにちは〜」
そう言いながら、私も一緒に入る様に促してくれる。
中に入るとまず目に飛び込んできたのは、昼間なら日差しがたっぷり入りそうな大きな窓。
今は暮れかかった夜の入り口の空と、庭の緑が見える。
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めろん(プロフ) - ソフィアさん» ホントにホントに!とにかくいろいろが楽しみでドキドキわくわくです!!この所のニカソロの歌割り、私も嬉しく思ってました。素敵な歌声も魅力的なダンスも、もっと認められて欲しいですよね☆ (2019年3月2日 23時) (レス) id: e52504ed60 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - ふふふ、ほんと楽しみですよね!それに、最近の曲の中でのにかちゃんの歌割りが、よくて、あのハスキーな声が生きてるなーと感心してます。ツアーの発表も待ち遠しいですよね。 (2019年3月2日 7時) (レス) id: a0e87032e5 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - え?同じ町内の子が映画にご出演とは!しかもみっくんの(^^♪そろそろDIVERのお仕事来ないかな?(実は待ってる笑) (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ソフィアさん» コメントありがとうございます!私はホント、めったに泣かないタイプなので、ボロボロ泣いてしまった自分にびっくりしましたよ(笑)その位、心が温まる素敵な作品でしたね♪ (2019年2月21日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - ニカちゃんの短髪、爽やかでかっこいい。ダイバーの北ニカも良かったねぇ。トラさん泣けました。明日又見に行く予定。ちなみに野良のボス猫の子は、同じ町内の子だよ。 (2019年2月20日 22時) (レス) id: 3a1ba1b625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろん | 作成日時:2018年12月12日 12時