INNOCENT DAYS ２

＊95〜Side:2 ページ47

.



あのしつこそうな男が、


「Aはこっち、、、」


なんて呼び捨てにして連れてこうとするから、思わずムッとして後先考えずにその場に出ていっちゃった。



俺も「A。」って、思わず対抗して呼び捨てでww




そのまま手を引いて車に戻ると



「ゴメンね。彼普段はもうちょっと真面目な人なんだけど、、、」


って俺に謝ってくる。




「別に、Aちゃんが悪いんじゃないし。」


わかってんのにムカムカする。




つまんねえ嫉妬？


まだガキだな、俺も。





「迎えに来てくれて、ありがと。嬉しかった………///。」



ちょっと照れくさそうにそう言ってくれるだけで、俺の機嫌なんてすぐに治っちゃうんだけどね。


やっぱ単純だわ、俺///。








「でも、、、もしかしたら友達に気付かれたかも。」



部屋につくと、真っ先にそう告げてきた。



「いーじゃん、友達なんでしょ？」



「………うん、、、でも。」



心配そうなAちゃん。



Aちゃんが、俺を自分の彼氏だって堂々と言えないことを申し訳なく思う。



俺だって、Aは俺んの！…って大声で叫びたい(笑)




「Aちゃんが信頼してる友達なら、バレたっていーじゃん。」



「うん、そうだね。。。

私の友達は、きっと大丈夫だけど………もし周りに気付かれて騒ぎになったりしたら大変だから、、、その、、、」



「……わかってる。」



Aちゃんが俺のこと心配してくれてんのも、ちゃんとわかってるから。



「あの……怒ってる？」



そんな不安そうな顔しなくていいよ。



「クク、怒ってねーし。」



なんかAちゃんといるだけでどんどん気持ちが浄化されて、何にムカついてたのかもすぐに忘れちゃうから。



Aちゃんを引き寄せて、ギュって抱きしめる。





一緒にいると、なんつーかやっぱ相性ってあるのかな？って思う。



話し方も、そのリアクションも、、呼吸してるテンポですら、、、全部がしっくりくる感じ。



何にも喋らなくても、それが自然で。







１人でいるのが好きだったのに、２人の時間がこんなにも大切。








Aちゃんの匂い、優しいぬくもり、女の子らしい柔らかい感触。



ほら、もうこれだけでなんかすげー安心できるから。






Aちゃんも同じだといいな。




そっと唇を重ねると伝わってくる温度に、愛しさが溢れてくる。







今夜はなんか、初めてのキスみたいに、、、ものすごくドキドキした。



.

＊96→←＊94

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す