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弾き終えて、ペダルから足をゆっくり離す。
少しの静寂。
それから、たった一人の観客からパチパチって拍手。
「………すごいね、Aちゃん。」
優しい声でそう言うと、私のそばまで近付いて来る。
｢すげーびっくりした……これ、、この曲。耳コピしたの？｣
｢うん。大学では、聞き取って楽譜に起こしたりアレンジしたり…そういう勉強もあったから。｣
｢そっか、やっぱすっっご！｣
子供みたいにキラキラした目でそんなふうに言われると照れくさい。
その時、高嗣のスマホが鳴った。
｢もしもし………うん………うん、もうすぐ出るから。｣
そう言って、電話を切った。
｢宮嶋ちゃんから。｣
高嗣たちの現場マネージャーの名前。
｢もう、行く時間？｣
｢うん。｣
特別だった夜はもう過ぎ去って、日常に戻る時間。
わかりやすくガッカリしてる表情が、何だか可愛い。
……だけど本当は私の方が、この時間が終わってしまうことが怖い。
高嗣が去って、ドアがパタンと閉められた瞬間………夢から覚めてしまうんじゃないかって気がするから、、、
荷物を持って玄関に向かう前に、なぜかキッチンに掛けてあるカレンダーの前に立つ高嗣。
「ね、ここ……この日。」
カレンダーを指さして、私を見る。
「ん？」
「Aちゃん、なんか書くものある？」
「え、あ………うん。」
そばにあったペンを渡すと、その日付けにグルグルとはなまるして……書き込みスペースに“たかし”って大きく書いて、隣に笑ってるのか泣いてるのかよくわからない顔文字も付け加えた。
そして「ハイ！」ってニコニコしながら私にペンを返してくる。
「フフ……なにこれ？」
「この日、俺の次のオフだから………今度はAちゃんが俺んち来て？何時でもいいから。」
思いがけない言葉。
「………いいの？」
「当たり前じゃん。…ていうか、約束しとかねーとAちゃんにまたいつ逢えるかわかんねーし。」
「うん………わかった、ありがと///。」
何となく、私がこれから不安にならないように、、、そんな風にちゃんと“次”を作ってくれてるような気がした。
まるで心の中を見透かされてるみたいに。
いつも私の気持ちの先を読んで、、、こんな風に大切に包みこんでくれる。
どこまで優しい人なんだろ。。。
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めろん(プロフ) - ユーミンさん» ユーミンさん、いつもマイペース更新にお付き合いいただきありがとうございます！そうなんです、この2人には穏やかにゆっくり恋してて欲しいなって（笑）これからものんびりお付き合いくださいね♪ (2018年11月22日 10時) (
レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - お友達にバレたかな？どうかマスコミとかに漏れませんように。この2人は穏やかに愛を育んで欲しい。これからどうなるのかドキドキです。てこ、ニカちゃんカッコ可愛い。 (2018年11月21日 21時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ユーミンさん» 蒸し暑いとは！そうなんですね〜、日本は広い（笑）ニカちゃんと主人公ちゃん、これからもよろしくお願いします。 (2018年9月21日 17時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - 九州は蒸し暑いです。ニカちゃん達の、これからの発展が楽しみ〜。シャイな2人だけど、幸せになってほしいです。 (2018年9月21日 13時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ユーミンさん» ユーミンさん、あったかいコメントありがとうございます。これからもマイペースに頑張りますね♪そして、一緒にキスマイを応援しましょう!(^^)! (2018年9月11日 9時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めろん
| 作成日時：2018年6月20日 17時
