INNOCENT DAYS ２

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ちょっと緊張しながら迎えた“その日”


あんまりよく眠れなかったけど、朝からよく晴れて、まるで絵に描いたような真っ青な空と白く輝く雲が気持ちを前向きにしてくれる




逢えるっていっても、そもそも私の存在に気付くかなんてわからないのに、それでもいつもより丁寧にお化粧して身支度を整えて…何度も鏡を見てしまう(笑)



ソワソワして落ち着かなくて、予定より早いけどもう出掛けることにした。




一歩外へ出ると、纏わりつくような真夏の熱を帯びた空気に一瞬で全身が包まれる。


眩し過ぎる太陽に目を細めた。








二階堂君が産まれた日も、こんな暑い夏の日だったのかな？



向日葵みたいな無邪気な笑顔は、生まれ持ったものなのかもしれない…なんて思いながら、気付けば最近は二階堂君の事ばかり考えてる自分にちょっとあきれるけど、何だかそれすら小さな幸せだったりする。






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ちいちゃんとは少し早めの時間に待ち合せて「とりあえず何か食べよ(笑)」って近くのファミレスに入る。



何年振りかの再会なのに、一瞬で学生時代に戻ったみたいに気兼ねなくいろんな話で盛り上がった。



あの頃からムードメーカーで、いつも明るいちいちゃんの笑顔はちっとも変わってなくて。



空白の数年があっという間に埋まっていく。





お互いの近況報告をすると、私がずっとピアノ講師を続けていることに



「Aが、音楽を捨てないでくれていて良かった。」



って笑ってくれて、ちょっと鼻の奥がツンとした。






それからちいちゃんは、



「もう買っておいたから、Aの分も！」



そう言って大きなバックを出す。



「グッズのプレ販の日に、ちょうどドームの近くでお仕事があったから帰りにのぞいてみたの。

そんなに混んでなかったし、暑い中並ぶよりいいかなって思ってもう買ってきちゃった。

ペンラとか絶対いるでしょ？」



「え……？？」



一瞬、何のことか全然わからなくて戸惑う。


さすが、私よりもこういうことには詳しいちいちゃん(笑)


そんな私の事を笑いながら、バックから出して私に見せたのは大きなペンライト…らしい。




「それから、一応タオルとか買っておいたよ。」



「私に？」



「うん。Tシャツとかは趣味もあるしわかんなかったから買ってないけど。

ハイ、後これ大事。」




そう言って、ちいちゃんがちょっとニヤってしながらバックから出して私に差し出したのは………二階堂君の団扇。



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