INNOCENT DAYS ２

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翌日、ソファーに座って二階堂君からもらったチケットを手にとる。


せっかく二階堂君が用意してくれたチケット。


日付は彼の大切な日。



そんな日のチケットを私にくれた二階堂君の気持ちを考える………。




私も、ちゃんと前に進まなきゃ。







スマホのアドレス帳を開いて、少し緊張しながら久しぶりの名前をタップした。


『もしもし…。』


『え？うそ！！A？ホントに〜？ちょっと！元気〜〜〜？』



電話口には、久しぶりに聞く元気な声。



びっくりして、一気にまくしたてるように早口でしゃべりだしたのは…大学時代、一番仲の良かった友達のちいちゃん。



フフ………変わってないな。






私が大学を辞めてから、何となく連絡が取りにくくなって疎遠になってたけど。


優秀だった彼女は海外に留学して、確か去年日本に戻ってきたはず。


大学時代彼女は、二階堂君達の先輩グループの大ファンでよくライブにも行ってたから。


こういうことは私よりも詳しいかな？って。


「もしよかったら、一緒に行かない？」


って誘ってみた。


「え、いいの？キスマイ一度行ってみたかったんだ〜。」


すごく喜んでくれて…。



ちょっと話しただけでも、ちいちゃんの方が私なんかより彼らのグループのことを知っていてびっくりしたし(笑)



「Aからアイドルのコンサートにに誘われるなんて驚きだけどね〜。」


って笑われたり(笑)




「でもさ、良く取れたね…チケット。」


そう言われたから、一緒に仕事をする機会があったことと、そのお礼にもらったって話した。


さすがに二階堂君とのことは話せないけど………。






それから、、、



久しぶりにお互いのこれまでの事や近況を、時間を忘れて話した。



彼女だって留学とかで大変な中、ずっと私のことを心配してくれていたこと、何となく連絡できずにいた様子が伝わってきた。



学生時代に戻ったみたいに話が弾んで、あっという間に時間が過ぎて。


時計を見て2人共びっくりして………ライブの日の再会を約束して、電話を切った。







忘れかけてた、友達との楽しい時間。


こんな風に思い出せたのも、二階堂君がきっかけを作ってくれたおかげだね。





ふわって優しく笑う顔が目に浮かぶ。



アイドルしてる二階堂君をちゃんと受け止め切れるのか………不安が消えたわけではないけど。



二階堂君のおかげで、止まったままだった私の中の時計がまた動き出してるのを感じる。


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