あの日の未来へ...

story21　宏光side ページ21

俺は無我夢中で走った。


アイツが...Aがいることを祈って。


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海についた。


あたりを見渡す...。


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相変わらず人はいなくて、静まり返っている。


やっぱりいなかったか...。


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ここは諦めて、他の場所を探しに行こう。


そう思い、動き出したその時。


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？「宏光ーっ！」


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ちょっと遠くで声が聞こえた。


俺を呼ぶその声は紛れもないAの声...。


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この近くにいるのか？


俺は急いで声のするほうに向かう。


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その間もAは叫び続ける。


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あ「頭に腫瘍ができてて手術しないといけなくて。」


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腫瘍？手術？


そんなこと、全然気づかなかった...。


Aは１人で全部抱え込んでたんだ...。


なんで気づいてあげられなかったんだろう。


Aが俺の前から消えたのも

このことが原因だったんだ...。


じゃあ、悪いの全部俺じゃん...。


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その時、Aの姿が見えた。


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Aは俺に気づかず叫びつづけてる。


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あ「今でも大好きっ！」


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Aがそう叫んだ時、


俺は我慢できず、Aに抱きついた。


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身長はあんまり変わらないのに←


細くて華奢なAの身体。


ほのかに香る、甘い匂い...。


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なにもかも変わってない。


あの頃のまま...。


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わたくし、宮田です。by宮田俊哉

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