KM-Ft2と暮らせる de Show (ページ21)

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21☆閉じた心北山side ページ21

藤ヶ谷「まだ怒ってるかな？Aちゃん(笑)」

帰りのバンの中、藤ヶ谷の言葉にみんなが笑いながら頷き出す。

ニカ「仕事行く時さ、笑って送り出してくれたけど、あれ絶対怒ってたよね！」

横尾「当たり前だから。みんなふざけすぎ。Aちゃんはまだみんなに馴れてないんだから、からかいすぎんなよ」

メンバー「はーい」

.

今日は意外と早く終わったから、メンバーはみんな元気にバンを降りて行く。

マネさんに挨拶してから玄関を開けると、家の中が暗い。

北山「…あれ、何か暗くね？」

藤ヶ谷「Aちゃん出掛けてんのかな」

２階に上がる為にリビングの明かりを付けて入る。

玉森「…ぅわっ！」

先に入った玉が、びっくりした顔で足を止める。

千賀「わっ！！Aちゃん…」

ソファーの陰を見て、みんな次々に足を止める。

俺もみんながいる場所まで歩き覗き込む。

…ソファーの陰には、横たわったAちゃん。

顔がいつもより白い気がする。

…寝てるのか？

みんな戸惑いながら見つめる。

その時、横尾が一番に動く。

横尾「Aちゃん？」

目を閉じたままのAちゃんの肩を揺らす。

横尾「…体、熱いかも」

反応ないAちゃんを気遣いながら、俺に判断を委ねる。

藤ヶ谷、俺も、Aちゃんの傍に屈んで肩を揺らす。

…横尾が言う通り、体が熱い。

その時、重く閉じた目が薄く開く。

A「…おかえりなさい」

ゆっくりAちゃんが体を起こす。

横尾「部屋で休んでて？」

A「いえ、食事の用意しますね」

青白い顔で笑顔を見せる。

藤ヶ谷「調子悪そうだし、上行こう」

藤ヶ谷がAちゃんの肩を支えて立ち上がらせる。

正直、立つのもままならない感じ。

A「…大丈夫ですよ」

また白い顔で笑う。

.

なんだよ。

大丈夫大丈夫って。

あんたが大丈夫じゃないことくらい、見たら分かるんだよ。

Aちゃんの体を藤ヶ谷から引っ張り、自分の方に引き寄せる。