#後輩と外回り ページ48
．
『 …。 』
syp「 …。 」
ショッピ君と二人での外回りは
いつぶりだろうか。
最初は
何気ない話をしてたんだけど…
しっかり話題尽きたな。
なんも話すことあらへん。
元々、
私もショッピ君も
シッマやシャオちゃんのように
お喋りなタイプでは無い。
別にショッピ君が嫌いなわけではない。
ただ、
いまいち二人では盛り上がる話も無い。
言ってしまえば
互いの共通の話題が無いのだ。
なんかあるかなーと
ふらふら歩いている時だった。
「 すすす、スミマセン！！た、タスケクダサイ！！！ 」
syp「 …え？ 」
やたら片言な言語を喋る
恐らく他国民であろう男に
話しかけられた
それも
木の上から。
『 危ないですよー、そんなとこ居ったら。 』
「 Hund！Der Hund! 」
syp「 フンドゥ？ 」
「 Ich kann hier nicht aussteigen, weil ich Angst vor dem Hund habe! 」
syp「 なんや、さっぱりわからん。 」
『 …犬やな。 』
syp「 え、犬？ 」
『 犬が怖くて木に登ったらしい。で、登ったはええけど、ずっと木の下に犬がおるから降りられへんって。 』
syp「 犬…え、この犬？ 」
男がいる木の下にいたのは
小さな子犬。
こんなちっちゃい子犬も苦手なんやな、
と、子犬を抱き抱えるショッピ君。
『 Es ist in Ordnung. 』
「 oh!アガガトゴザイマス！ 」
『 旅行ですか？ 』
「 イエ！シュギョー？デスマス！ 」
syp「 …修行？ 」
「 ワタシ！リョウリスル、セカイ、イロンナクニ、ナカマ、マワッテルデス。 」
めっちゃ頑張って話してるけど
すごいわかりづらいな…。
なんで考えながら隣を見ると
眉間に皺を寄せて
話を理解しようとしている後輩の姿。
なんか、ショッピ君の困った顔、
新鮮やな。
いつも涼しげで余裕そうやのに。
「 あ！ワタシ、イカナキャ！！ナカマ、マッテル！！サヨナラ！Ich wünsche Ihnen einen schönen Tag! 」
嵐のように去っていった外国人。
syp「 …先輩、理解できました？ 」
『 …多分、料理の修行で世界を回ってるんやろ、その国の郷土料理的なん。 』
syp「 最後のあれ、なんて言ってたんすか？ 」
『 良い１日になりますようにって。 』
syp「 何語なんすか？てか、なんでわかるんすか？ 」
『 多分西洋側の言葉で、なんでか喋れる。 』
syp「 え…そうなんや…。 」
．
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作者名：＊＊＊
| 作成日時：2019年10月29日 1時
