STORY9.Yuta.T ページ9
「裕太の嘘つき」
ベッドの中で呟いた。
今日は私の26回目の誕生日。
誕生日は一緒に過ごせるよって
この前言ってくれたのに。
急遽仕事が入ったみたいで
予定変更。
こうなるならなっちゃん達と
ご飯行けばよかったな。
仕事なら仕方ないけど
久しぶりに裕太と過ごせるって思ってた分、
ドン底に突き落とされた気分。
天と地がひっくり返るくらいだよ。
だって今日は誕生日だし
やっぱり好きな人と過ごしたかった。
裕太と食べようと思ってた
バースデーケーキ。
一口も手を付けず、冷蔵庫に閉まった。
「…日付け変わっちゃう」
時計の針が0時を回った。
仕事だから仕方ない。
何度自分に言い聞かせても
やっぱり、悲しい。
ポロポロ溢れてくる涙。
いい歳して何泣いてるんだろ。
忙しいのわかってる。
裕太のお仕事、理解してる。
理解してる、のに。
気づいたらいつの間にか眠ってた。
朝起きたら
昨日居なかった彼がいた。
私に寄り添うように眠ってる。
「……」
ふわふわの柔らかい髪。
長い睫毛。
「…遅いよ」
でも来てくれたことが嬉しくて
私に寄り添う彼を
ギュッと抱きしめる。
「…ん、A？」
眠そうな声で私を呼ぶ裕太。
「……」
返事をしない私に
裕太はギュッと抱きしめ返して
「…遅くなってごめん」
そう言って私の髪を撫でた。
「…誕生日、おめでとう。
ねぇ、顔上げて？」
「…やだ」
「……」
ちょっとは裕太を困らせたい。
私ばっかり好きじゃ、やだ。
「A」
「……」
「Aってば」
「…許してやんない」
「…そっか。
じゃぁ、ソレも要らないんだな」
「…え？」
私の指を絡めて
手を握る裕太。
「…裕太、これ」
「…予約の指輪」
「…予約」
「…そ、予約。
だから、外しちゃダメ」
私の左手の薬指にはまる
ダイヤの指輪。
「…予約じゃやだ」
「…ふふっ。
じゃぁ、今度二人で選びに行く？」
「…うん」
ギュッと彼の背中に手を回した。
裕太の困った顔が見たかったのに
私の方が泣きそう。
ずるいよ。
こんなことするなんて。
「A大好きだよ。
これからも俺のそばにいて」
予約だと言った指輪は
私の指のサイズにぴったりだった。
STORY10.Taisuke.F→←STORY8.Yuta.T
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 551人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
由貴(プロフ) - こんばんは!!凄く良いですね!! (2015年12月14日 23時) (
レス) id: bf39404b50 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - ゆうみさん» ゆうみさん、いつもありがとうございます！おかげさまでみっくんカラーになりました。パート2も始めました(笑)よかったら覗いてみてくださいね(*^^*) (2015年12月10日 21時) (レス) id: 9dcabb0853 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ(プロフ) - ちぃさん» はじめまして。大好きだなんてありがとうございます！パート2も始めました。よかったら覗いてみてください(*^^*) (2015年12月10日 21時) (レス) id: 9dcabb0853 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - わー！お星様がみっくんカラーになりましたねo(^o^)oおめでとうございます！今日は恋、集めました。を読み返してまたきゅんきゅんしてました。これからも楽しみにしています(^o^) (2015年10月31日 9時) (レス) id: d4fd2ec431 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 初めまして！いきなりすいません。ふらっとこの作品を読んでみたら、止まらなくなってしまい、大好きになりました！ぜひ、続き読みたいです！これからも応援しています！本当に、いきなりでおかしいんですが、ずっと、大好きです！（気持ち悪いですよね…すいません。笑 (2015年10月31日 9時) (レス) id: 3ec8077d5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまこ
| 作成日時：2015年5月3日 11時
