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お昼休憩も終わり、午後のプログラムへ。
始まるまでクラスの子たちと
写真を撮ったり、席で雑談をしていた。
「 種目始まる前に、応援合戦あるんだよね？ 」
「 そうそう！楽しみ〜っ 」
誰かの会話が、ふと耳に入った。
そういえば今年から、応援合戦もあるんだっけ。
私も中学の頃、結構張り切ってなぁ。
なんて、思い出に耽っていると
隣に座っていた華が急に立ち上がり、私に笑顔を見せた。
「 ほら、A！始まるよ！ 」
「 うえっ？！ 」
気付けば、周りには人だかり。
客席に座ってる人みんな、立ち上がっては
校庭の中央に視線を向けていた。
私も、校庭の方に目を向けると……
――― 見つけてしまった。
屋根付きの椅子に座りながら
悪戯っぽい笑顔を観客席に振りまき、
ポンポンを振ってる、彼のことを。
……凛月、さん。
「「 きゃああっ、凛月〜！！ 」」
「「 頑張ってーっ！ 」」
す、すごい歓声……。
凛月さんがいるだけで、周りに活気がでできた。
……いいなぁ、
私も、周りの子みたいに名前を叫びたい。
どうせ、届かないってわかってるけど。
それでも、彼の名を口にしたかった。
「 ……り…り、凛月さん……！ 」
次第に顔が熱くなっていくのが分かる。
こうやって、華みたいに
アイドルの名前を呼ぶことをしたことがなかったから
たった四文字の言葉でさえ、なんだか恥ずかしい。
けど、やっぱり私の声なんて掻き消されるわけで。
それに比べて凛月さんは。
さほど大きな声を出してるわけでもないし
むしろやる気なんて全然感じないのに
その場にいるだけで圧倒的な存在感があるんだ。
やっぱり、アイドルなんだなぁ。
……まただ。
胸がキュってなる感じ。
凛月さんのこと思うと、胸が痛くなる。
…理由なんて、もうとっくに分かってる。
けど、認めたくない自分がいた。
だって、相手はアイドルなのだから。
「 えっ、ちょ！凛月がこっち来た！」
突然声をあげた華に驚きながらも、
私は顔をあげ、校庭を見た。
凛月さんは、私たちの席からそんな遠くない場所で
いわゆるファンサービス、というものをやっていた。
さっきより近い距離で、彼が見える。
――― 叫ばずには、いられなかった。
「 凛月………っ！ 」
さっきよりも、大きな声で。
凛月さんに聞こえるように。
目の前にいる、愛しい彼の名前を叫んだ。
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ルビィ - この作品何度も読み直しています。続きが気になります。更新して欲しいです。 (2019年11月6日 20時) (
レス) id: 49488ecbb9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - ゆうたさん» わあああ、お恥ずかしいです…。ご指摘、有難うございます！ (2017年6月25日 19時) (レス) id: 8101eae6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうた - りつの、りは凛ですよ！ (2017年6月12日 15時) (レス) id: 88d6a4021e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2017年3月19日 22時
