今日で最期 (ページ17)

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「さっき、Aも言ってたけど、俺が謝ったところで生き返ったりはしない。…けど、本心は伝えられると思う。腐れ縁だと思って特別として見れてなかった。けど、初めて離れ離れになって気づいた。俺の中ではお前はずっと昔から特別だったんだよ。……お前の中でも俺は特別だったと思ってる。だから、そんな人を残して、先に逝った自分を許せない。好きだったから、謝らせて欲しい。本当にごめんな。」

「……うらた」

切なげなその表情は、私たちの仲を切り裂いた死という存在を際やかに知らしめた。
ただの人間じゃ、ただの幽霊じゃどうしようも出来なかった。

「…でも私はしぶとく無様に願ってる。また会えるって。東京の人混みの中に居るんじゃないかって。もしかしたら同じ大学の授業受けてるんじゃないかって。私が知らない間に生まれ変わってて、また会えるんじゃないかって期待してる。」

恥ずかしいけど、私はそう本気で思った。強くうらたの目を見上げる。けれど、なんだか私の思いには答えられない。そんなふうに、うらたはパッと目を逸らした。

「……またいつかすぐに会えるかもな。」

嘘つきだ。そう思った。けれど、もうどうだって良かった。

今日が楽しければ。嘘でも虚像でもなんでもいい。私が感じたこの幸せを宝物に出来ればもうそれで良かった。

「…いこ？ひまわりの所」

うらたの手には触れられなかった。