１.言葉にしない…Ｆ ページ35
先日のマネの発言を思い出す。
マ「お前ら、いよいよドル誌卒業だよ。」
それは多分きっと良いことなんだろうけど、少しだけ寂しくもある。
卒業と言っても、『全員での』って感じだけど。
みんなそれなりに思うことはあるけど、特に反論するような奴はいない。
Ｋｉ「…藤ヶ谷？」
ぼんやりと思い返していたら、かなりの至近距離で名前を呼ばれてそのまま現実へと引き戻された。
「…近い。」
あまりの近しい距離にちょっとビックリして、被さるその肩を押し返す。
そんなおれの対応に、あからさまに不機嫌になって、心配したのにって小さく呟いた北山。
訳もわからず、眉間にシワ寄せてその顔をジッと見つめ返した。
Ｋｉ「なっ…、そんな怒んなよ！なんかボーッとしてたからっ！」
「……別に、怒ってないし。」
(…なんだ、そうゆうこと。)
いまだに不機嫌さながら、ブツブツと納得いかないように文句を呟く北山。
怒ってないって言ったのに。
…届いてないんだろうか。
自分から離した距離をちょんと近付ければ、今度は北山が驚き、近付いた分だけ後退する。
「……なんだよ、その態度。」
確かにこれは、ちょっとイラッとしてしまう。
先程の自分の振る舞いを思い出して苦笑い。
後退したまま不思議そうにおれを見返してくる北山。
それからグッと眉根を寄せて、さらに不機嫌な顔付きでムッとしたように口を開く。
Ｋｉ「…最近の藤ヶ谷、なんかやだ。」
面と向かって呟き、溢した言葉に今度はおれが不機嫌になる。
(なんだそれは…、)
まるで嫌いだから近付いてくるな、そんなニュアンスさえ含んでいるような態度に、後退する北山の腕を思わず掴んだ。
「…どうゆう意味？」
掴んだ腕の分だけの距離を保ちながら、伏し目がちな北山の顔を覗き込む。
そんなおれの行動に慌てふためき、オドオドしている北山。
掴まれた腕を引き離そうと身を捩る北山を、少し力強く制した。
Ｋｉ「……ズキッてしたりキュンってしたり忙しい。」
観念したように小さく漏らした言葉に、余計に意味がわからず固まる。
「…は？」
Ｋｉ「っ、もういいからっ！//お願い…手、離してっ、//」
「……っ、」
この不意にやってくる小悪魔な北山は、時々おれにとってはかなりの目に毒ってやつだ。
それこそ、無意識なのか…計算なのか。
目まぐるしく変わる最近の北山の姿に、おれの気持ちが激しく揺れている。
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ちび(プロフ) - めっちゃ可愛いFKもう早くくっ付いててね、からのなかいさんめっちゃ笑いました、イチャイチャ最高です、中さんにぜひ感想をお願いします、いやこれネタにありそうですね、楽しくてほっこりしました🙏 (2023年4月11日 12時) (
レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - クララさん» こちらでもありがとうございます！お察しの通り、こちらの藤北ちゃんはかなり鈍感シリーズになっております笑短編集になってますので、気が向いたら第二弾作りたいですね(^◇^;)ネタ、溜めておきます！！いつもありがとうございます！ (2020年9月20日 22時) (レス) id: 8d3125b57e (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - 読んでいてとても楽しかったです。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 65e274e21e (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - こんばんは( ≧∀≦)ノ遅くなりましたが完結おめでとうございます｡ミツ鈍感だけど太ちゃんもいい意味で同じですね(笑)宏光なうきっと一人でやっていたと私は思っています(笑)渋ミツの『本当はこういうの好きなんだろう？』って言葉が頭に浮かんできました｡好きです！ (2020年9月19日 23時) (レス) id: 65e274e21e (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - たまちゃんさん» ありがとうございます！！イチャイチャできてましたか？笑 (2020年2月9日 21時) (レス) id: 8d3125b57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑
| 作成日時：2018年9月24日 18時
