1.3秒で落ちる…F ページ4
身も心も満身創痍…というのは言い過ぎで。
仕事を終えた達成感に浸って明日のスケジュール確認して、やっと帰れる。
その瞬間が好きだったりする。
それだけ仕事に真剣だしアイドルという特殊な職務にさえ誇りを感じる。
それはメンバーとともに分かち合える心地いい関係であってなくてはならない瞬間で。
特にデビューしていよいよこの忙殺された日々に酔ってしまうほどに…
「…ってのは言い過ぎか?」
Y「なに急に。」
「…なんでも。」
お互いに帰り支度を整えて、それぞれが好きに時間を費やす中、わたと帰り際にこうやって話し込むのも、もはや日常化している。
Y「今日どっか寄ってく?」
「どうしよっかなぁ…、」
明日のスケジュールを組み立てながら、本日のタイムリミットを計算しつつ、頭の片隅ではどこか美味しい食べ物を想像していたり。
そんな時に、時々拾いたくもないのに、虚しいくらいに素直なおれの耳はどこからともなく聞こえてくるあいつの声を拾い上げる。
Ki「いよっしゃ、今日やっとおおくらにデビュー祝いしてもらう(笑)」
T「なになにどこ行くの?」
Ki「肉!!!(笑)」
T「みつ本当焼肉好きだよね。」
昔から隣で、背中で、側で聴いていた声。
どこか安心するその声は、おれらの曲には、なくてはならない歌声。
…けど、最近ではあまり聴いていたくないと、思う時がある。
特に、あんな風に笑って話す嬉しそうな北山の声は。
Y「…太輔、顔。」
「え、なに。」
Y「めっちゃ怖い。今。…なんでみつ睨みながら怒ってんの。」
「別に、怒ってないし。睨んでないから。」
Y「いやいや(笑)何でそんなウソつくの。」
「…は?」
そして時々こうやって訳のわからないことを言うわたが苦手な時もある。
…特に、北山が絡んでくる時は。
意味のわからないこと言うわたにムッとして、そのまま睨みつけるように見つめていたら、失礼なため息を吐き出しながら呆れたように肩をすくめる。
Y「…別に楽屋の中でまで、藤北不仲説演じなくてもいいから。」
「なにそれ、そんなんじゃないから。単にあいつがヘラってしてるから緊張感ねぇなって見てただけだし。」
Y「いや、仕事終わったんだから別に緊張感なくても…、」
「イラッてする。」
わたの言葉を遮る。
たまたま、今日はなぜか。
感情が高まって。
いつもはここまで爆発しないのに。
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ちび(プロフ) - めっちゃ可愛いFKもう早くくっ付いててね、からのなかいさんめっちゃ笑いました、イチャイチャ最高です、中さんにぜひ感想をお願いします、いやこれネタにありそうですね、楽しくてほっこりしました🙏 (2023年4月11日 12時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - クララさん» こちらでもありがとうございます!お察しの通り、こちらの藤北ちゃんはかなり鈍感シリーズになっております笑短編集になってますので、気が向いたら第二弾作りたいですね(^◇^;)ネタ、溜めておきます!!いつもありがとうございます! (2020年9月20日 22時) (レス) id: 8d3125b57e (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - 読んでいてとても楽しかったです。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 65e274e21e (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - こんばんは( ≧∀≦)ノ遅くなりましたが完結おめでとうございます。ミツ鈍感だけど太ちゃんもいい意味で同じですね(笑)宏光なうきっと一人でやっていたと私は思っています(笑)渋ミツの『本当はこういうの好きなんだろう?』って言葉が頭に浮かんできました。好きです! (2020年9月19日 23時) (レス) id: 65e274e21e (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - たまちゃんさん» ありがとうございます!!イチャイチャできてましたか?笑 (2020年2月9日 21時) (レス) id: 8d3125b57e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蜜柑 | 作成日時:2018年9月24日 18時