３２.Ｆ ページ36
微かに震える北山の唇が、俺の唇を伝って感じる。
それだけで、もう死んでもいいとさえ思う自分は、おかしいのかな。
ほんわりと、触れた頬が徐々に熱くなってくる。
もぉ…このまま、持って帰ってしまおうか。
再び小さく鳴るリップ音と共に、ゆっくりと離れる唇同士。
Ｋｉ「…っ、///…俺…、お前のせぇで死ぬかも…っ、///」
「…何でよ(笑)」
俺から激しく視線を背けて、屈んでいた顔を上げる北山。
Ｋｉ「お前のキス…なんか、やらしいんだもん…っ、///」
可愛らしく、顔を覆って、ポツリと呟く言葉は、勿論聞き逃すわけにはいきませんので。
「まぁ…キスだけじゃないですけど(笑)…他にも試してみる？」
Ｋｉ「…っ、ご遠慮願います…っ、このオオカミめ…///」
慌てた様子で、俺を見ながらまたまた可愛らしく否定する。
そのままジッと見つめられる眼差しに、不覚にもドキドキと心臓が激しく動き回る。
なんとなく、知られたくなくて、同じように北山を見つめてやれば、
「…何…？」
Ｋｉ「…っ、ぅえ？///」
カッと赤みを帯びて、恥ずかしそうにキョロキョロと視線を彷徨わせる。
…可愛いいなぁ、
このままじゃやべぇな…、
大胆にも膝枕しちまったしな…、
もういっそ、ここでシちゃう？
なんて、あれこれ妄想してたら、
Ｋｉ「…横尾さん…とのキス…って？」
ちらっと見降ろしながら、また涙ぐむ北山。
あぁ…、ダメなんだけど…、許されないんだけど、
その傷付いた表情にドキドキする。
切な気に尋ねる北山が、愛おしくも、傷付けたい。
もっと、ボロボロになってしまえばいい。
もっと、嫉妬で狂ってしまえばいい。
そう思う俺は、とことんお前に、北山に、北山を独占したいという欲に、溺れている。
じんわりと浮かべる涙を拭い、北山の頬を滑る。
Ｆ「…ソレは、また今度。」
また今度、いつか…
お前にちゃんと、話すよ。
ーーーー…
「恋」…自分のものにしたいと思う気持ち。
「思案」…色々と思いを巡らせて、何かを考え出すこと。
「外」…ある範囲からはずれていること。
恋は、人の理性を失わせ常識では、考えられないようなものである。
「恋は思案の外。」
end…
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yuri(プロフ) - はぁー^ - ^この作品何度読んでもいいです！蜜柑さんのお時間がもしあったら、藤ヶ谷さんサイドの前半や、藤ヶ谷さんとニカちゃんの会話やその後の藤北が気になるのでお話書いてくださると嬉しいです。すみません、急に。 (2017年3月9日 16時) (
レス) id: c775aeb07a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - クララさん» こんにちは(*^^*)いつも最後まで読んで頂きありがとうございます！そうですよね！あれこれ太輔さんのことを考えすぎるみっくん…実は一番独占欲が強いのかもしれません（笑）ニカ北編は急遽入れたお話だったので…作者の嗜好炸裂です（笑）ありがとうございました！ (2016年2月2日 11時) (レス) id: e831b14932 (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - なりそうなので玉ちゃん！(笑)みんなに幸あれ！(*≧∀≦*) (2016年2月2日 4時) (レス) id: 85262c7966 (このIDを非表示/違反報告)
クララ(プロフ) - 完結おめでとうございます(*≧∀≦*)太輔意地悪ですね〜そして横尾さんはお母さんですね(*´∀｀)きっと太輔よりもミツの方が独占的強いかも？って思いました。太輔が横尾さんにいちゃついたらミツも玉ちゃんにいっちゃえ〜！にかちゃんだと洒落にならない修羅場に (2016年2月2日 4時) (レス) id: 85262c7966 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - アイさん» アイさーん(*^^*)こんばんは！今回も最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)mニカちゃんがかなり男前な感じですが…（笑）私は楽しかったです！少しあっさりした終わり方ですが、私的には満足しております（笑）これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2016年1月19日 23時) (レス) id: e831b14932 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜜柑
| 作成日時：2015年8月26日 19時
