Phantom of the Office

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Side Tamamori







「一体全体どーやったらそこに行き着くんだよ？え？」




たぶん、人生最後の面接を終えて帰りに寄ったカフェ。


周りに人がいないのをいいことに、1人でブツブツ言いながらマグカップを机に叩きつける。





……なんなの。


なんなのあの変なやつは。





マグの中の、まだ砂糖もミルクも入れていないコーヒー。


少しの黒いしぶきと共に大きな波がたった。






最後の最後の就職活動の面接で、


サイッアクな出来事に遭遇かよ。





グループ面接の隣の人と、


まさかの言ってることが真逆だった。






俺は、有言実行。


あいつは、不言実行。






あれを聞いた時の困惑を思い出すだけで、自然に眉間に皺が寄ってくる。






いつもゆるーい俺らしくなくイライラしちゃってる。






少しゆっくり考えようと思って、


手に持った温かい陶器の淵に口をつける。





いつもなら美味しいコーヒーも、今日はなんか微妙な味。









見たのはもう数時間も前なのに、まだはっきりと思い浮かべられる。



俺の顔を見た、隣のやつのあの目！






「……なんなんだよ」






俺は、あの会社にぜひ就職したい。


でも普通の業務ではなく、ある特別な業務がしたい。






そのために、


俺は「有言実行」と言ったんだ。







……負けてたまるか。







グビッと黒い液体を飲み干した。





.









「あっち！にがっ！」

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