7. ページ7
ふっかさんが抱きしめて、翔太くんが一定のリズムで背中をさする。
「む、りっ・・・っん、はぁ、は、」
阿部くんはゆるく首を振って不規則な呼吸を繰り返す。
「しょ、たっ・・・できなっ」
nb「俺に合わせてみ。吸って・・・吐いて」
ちらっと見えた顔は、なんていうか。迷子みたいだった。
不安で、どうしたらいいか分からないみたいな。
俺の前では「大丈夫」そう言って強がっていたけど。
阿部くんは俺が差し出した手じゃなくて、2人に自分から駆け寄った。
なんで俺の手をとってくれなかったのか。俺じゃダメだったのか。
ふっかさんと翔太くんの方が付き合いが長いのは分かってる。分かってるけど、もどかしくて。
2人のおかげで阿部くんもだんだん落ち着いてきた頃。
fk「目黒ー」
「えっあ、はい！」
急に名前を呼ばれて、ハッとして顔を上げる。
阿部くんを翔太くんに預けて、俺の方へ歩いてくる。
翔太くんは阿部くんを安心させるように何度も大丈夫だよ、と繰り返していて。
fk「目黒、飲み物買いに行こ」
「え、いいんですか」
「翔太がいるからな」
半ば強制的に部屋から出て少し離れた場所にある自販機を目指す。
「あの、ふっかさん」
「目黒もびっくりしたろ。お前こそ平気？」
「俺は別に、なんもしてないし」
「自分を責めんなよ。お前は悪くないし、ちゃんと心配してくれてたじゃん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 769人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆゆ - 感動しました！ゆり組推しでしたが、めめあべ大好きになりました！ (2020年12月7日 20時) (
レス) id: aad3573941 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 陸さん» 陸さま、あたたかいお言葉ありがとうございます！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 46cbc88bb7 (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 私は，花さんの書くこちらのお話がとても大好きです．これからも無理せずに更新頑張って下さい． (2020年5月7日 1時) (レス) id: 5a51d06a0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなな（旧花） | 作成日時：2020年4月27日 18時
