あの夏を忘れない 4

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朝、香織を見送っていつものようにパソコンの電源を入れる。






画面に広がるデザインの見直しを始めた時、インターホンが鳴った。






モニターに映る真人の姿。







『おはよう。ごめんね...なんか...』



「ん？全然大丈夫。」




『仕事？』



手に持っているバッグを指差した。



「まだ整理できてないデータとかあって。
いいかな？」



『私も仕事してた。じゃ、頑張りますか？』






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お互い、パソコンに向かい合う。


聞こえて来るのは真人の打つキーボードの音だけ。


お昼ご飯を食べて、またお互いパソコンに向かう。







ふと、聞こえないキーボードの音に気が付いて目を上げた。






私を見つめる真人と目が合う。





『...なに？』



「あっ、いや...すげー集中力だって思って...」



『新しいパッケージデザインだから、最初はね...あーでもない、こーでもないって、何パターンも作っちゃうんだよね...

あっ、コーヒー淹れるね。』






「なぁ、A。明日から出かけないか？」



『どこに？』



「できたら1泊で。そのほうがゆっくりできるし、どうかな？」



『うん。』







うなづいた私に真人がほっと息を吐いた。





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