私、冷たい幼なじみと同居します!! T.F

step＊2 太輔との距離 ページ25

【Aside】


次の日。


「美海ちゃん、おはよー」

私は教室に入るなり、美海ちゃんにあいさつした。




美「おはよ〜。で、昨日どうなった!?」

なにを期待してるのか、美海ちゃんは目を輝かせる。





「なーんにもなかったことも、ないけどさぁ……」

美「えぇ!? なにもなかったこのもないって、どういうこと？」


「実はね……」






私は昨日、太輔に助けてもらって一緒に帰ったこと、でも
やっぱり小さい頃よりも太輔に距離を感じてしまうことを伝
えた。



美「なるほどね……」

美海ちゃんは腕組みをする。







「太輔ってさ、私以外の女の子とは普通に話すのに、私には
冷たい気がするの」

そう言いながら太輔の席の方に視線を移す。





太輔はかっこいぃし、勉強もスポーツもできる。

モテないわけがなくて……今も太輔の席にはみっくんと、
女の子がたくさん……しかも楽しそうに話してる。



他の女の子には普通に笑顔を向けている。








なのに、なんで……私にはその笑顔を向けてくれないのかな？




美「んー……私は、藤ヶ谷はAを特別だと思ってるから、
普通に話してくれないんじゃないかなって思うよ？」

美海ちゃんが少し考えて、そう答えた。









……特別？









美「だってさ、藤ヶ谷がほとんどしゃべらない女の子ってAだ
けじゃない? ってことはさ、Aだけ他の女の子とはち
がう感情を抱いているってことじゃない？」

「え……？」






そうなのかな……？


でも、そうだとしたら、きっと私だけ特別嫌いなん
じゃないかな……。






美「それはないって〜。だって、嫌いな女子を普通、ナンパ
から助ける!?」


「まぁ、それは……」



そうかもしれないけどさ。








「もっと自信持ちなよ！」

美海ちゃん……。

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