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「どうしたの!?一体」


Aが太輔の肩から凍えきっている男を降ろした。


とても青白く、精気のない顔色だった。


「行き倒れだ。Forza との連絡場所の教会に倒れていた」


Forzaとはふたりと同じコードネームはを持つスパイだ。


互いに本名は知らない。


Aは不思議そうな顔で太輔を見た。


スパイの密会場所に倒れていた男を助けるなんて。


軍に反するのでは…


「ただの行き倒れじゃなさそうだよ。ほら、これ」


太輔は、男の背中からとある塊りを抜き出した。


「これは…」


幼いころからスパイとしての教育を受けてきたAには


それがなにものであるかが、すぐにわかった。


自分たちの軍が使用している型のものだと。


選ばれたものにだけ与えられる


拳銃だと…

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作者名:葵井あい | 作成日時:2019年1月10日 7時

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