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「宏光…やっぱりここだったのね」


優しく落ち着いた声で問いかけると


宏光が振り返った。


『A!僕らは…っ』


「そう、私たちは…」


『知ってたの?』


「違う、思い出したの。ここまで来たら…」


『Aも?…僕も思い出したよ…』


「私には聞こえてたよ、ずっと宏光の声が」


『赤い丘で待ってるよ』
「赤い丘で待ってるよ」


『僕もだよ。ずっとずっとまえから聞こえてた』


「宏光…」


『僕はもう一度、君に巡り逢うため生まれてきたんだ』


「私はもう一度、あなたに愛されるために生まれてきた…なのに……」


Aが、背中に隠してあったそれを取り出し


ゆっくりと銃口を宏光に向けた。

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作者名:葵井あい | 作成日時:2019年1月10日 7時

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