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『赤い丘でまってるよ』


この言葉がAの耳の中で鳴った。


物心がついた時から


その声は聞こえていた。


男の声だった。


Aの直感が


これは自分だけの秘密なのだと。


たった一人の兄の太輔にも


打ち明けなかった。


Aはパン職人の兄と二人暮らしだった。


その兄の太輔と、


隣の国から移住してきたのが二年前。


小さいながら店を開き


新しい生活を始めた。


しかし、運悪く


半年前に母国がこの国に宣戦布告したのだ。


日増しに空爆は激しさを増し


小さな店は、跡形もなく砕け散った。

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作者名:葵井あい | 作成日時:2019年1月10日 7時

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