EP.4 変な感じ ページ4
俺なんか変だ。
ここ一週間、Aさんの表情が頭から離れなくて気付けば目で彼女を追っていた。
英語の授業中。
机に突っ伏してるけど眠くない。すると教師が「次の例文、Aさん読んで」と彼女が指名され教科書の文章を読み上げていく。
『
流暢な英語で読み上げられた例文の「一目惚れした」ってフレーズがやけに耳に残った。腕の隙間から隣をチラッと見ればAさんと視線が絡まりニコッと微笑まれる。
思わず反射的に腕に顔を埋めた。
うん、やっぱ俺変だ。
・
・
・
気のせいか凪くんとよく目が合う気がする。さっきも目が合ったから笑顔で返したけど……一瞬目を見開いたと思えば逸らされちゃった。
私も凪くんを盗み見てるからどうこう言えないけど、凪くんの寝顔可愛かったな。
タレ目がちな目を縁取るまつ毛、スッと通った鼻筋、女子よりもきめ細かくて綺麗な肌、形のいい唇。
凪くんの事を想うだけでドキドキと胸の高鳴りを感じる。
でも振られちゃったからな……。
・
・
・
放課後。
凪「ねぇちょっといい?」
帰ろうとした私を呼び止める声に足を止めた。
『凪くん?どうしたの?』
凪「途中まで一緒に帰ろ?」
凪くんからそんなお誘いを受けるのは初めて。嬉しくて『いいよ!』と答えた。
凪「じゃ行こっか」
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
←EP.3 胸がチクチク
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まるこめみそ | 作成日時:2024年5月6日 17時