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相席 ページ46

学校に向かって歩き始めていると背後から「ププーッ」とクラクションの音。
驚き振り返れば横付けされるように一台の車が止まった。



「Aさん、おはよ!」



車から降りてきた人物は御影くんだった。



『おはよう。』



「あれ?あいつ…凪は一緒じゃない?」



『誠士郎はまだ家にいるよ。』



「あー寝坊助か。」



私が否定せず頷けば顎に手を当て、何やら考えている素振りを見せた。



「じゃあ此処で待つか。アイツ乗せて、そのまま学校に行きゃ遅刻しないだろ。」



まあ車なら遅刻する心配はないけど…。



「って事でAさんも一緒に待っててくれよ!」



『えぇ…。』



ドアを開けた御影くんにエスコートされ、仕方なく車に乗り込む。
席に座れば「何か飲む?ノンアルのスパークリングワインあるけど?」と聞かれたが断った。



「Aさんて凪と付き合い長いの?」



『どうして?』



「凪に関する事を知っておきたくてさ。」



ニカっと人好きのする笑顔を浮かべ、探究心をむき出しにしている。
誠士郎から関わる気がないなら余計な話はしたくない……なので振られる質問を「のらりくらり」とかわし続けた。




「Aさんてガード固いのな…。」



『そう?』



「かなり……あ、凪!」



チラリと窓の外を見れば、とぼとぼ歩く誠士郎の姿が見えた。

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作者名:まるこめみそ | 作成日時:2023年11月26日 15時

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