餌付け ページ26
『凪くんの意思を尊重してくれる良いご両親なんだね。』
「おかげさまで。あ、それちょうだい。」
私が食べようと手に取ったナゲットを指差し言い放つ。
『皿に残ってるよ?』
「それが食べたいの早く。」
『はいはい。』
食べさせてあげるのは初めてじゃない。
けど…こうしてると動物の飼育員にでもなった気分だ。
なんて考えていると私を見る凪くんの視線に気付いた。
「また失礼なこと考えてるでしょ。」
『バレた?』
「入学式の時も俺をナマケモノって言ったしAさんて、つかみどころがない人だね。」
『凪くんこそ。』
食事を終え時計を見ると20時を過ぎていた。
「ふあ〜。」
ソファに寄りかかり眠そうに欠伸をする凪くん。
『眠たいよね。お開きにする?』
「……すぴー。」
『?』
洗い物を済ませ凪くんを見れば、身じろぎもせず静かに寝息を立てていた。
『寝ちゃってる…。』
起こすのも悪いし今のうちにお風呂に入ってこようかな。
30分後。
お風呂から上がりスキンケアなど済ませ部屋に戻るが凪くんは…まだ寝ている。
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作者名:まるこめみそ | 作成日時:2023年11月26日 15時