女子の秘密 ページ23
暑い夏が終わり「やっと涼しくなる！」なんて喜んでいたのも束の間。
あっという間に秋が過ぎ＿＿＿東京では来週初雪の予報が出ていた。
「来週初雪だってねー。」
休み時間になり前の席の梨沙が話を振ってきた。
『東京はそんな降らないんじゃ？』
「Aの地元に比べたら降らないとは思うけど、アレが必要になるねー。」
『もう使ってるよ』
「ふぁ〜。アレって何？」
「おはよう凪くん。そうねー……Aの足を見てごらん？」
梨沙に誘導され机の下にある私の足をマジマジとみる凪くん。
「？」
なんのことか分からないって表情。
無理もない男子生徒には縁もゆかりも無い物なんだから。
『ほら…みて？』
履いているタイツを掴み引っ張る。
「皮膚が…伸びた…？」
「私達の中学は謎の校則で寒かろうとタイツ着用が認められなかったの。女子生徒や、その保護者が意見したけど認められず。」
『そんな時ネットで見つけた「肌色のタイツ」。これはよくある黒色じゃなく、肌に近い色で厚手。』
「こんな風にバレないから女子達はこぞって履いてたんだよー。」
さすがに女性の先生は気付いてたけど「寒いのは可哀想」と見て見ぬふりをしていてくれた。
「ふーん。女子って大変だね。」
『白宝も校則上ではダメらしいから…秘密だよ？』
「かわいそうだし言わないよ。」
そう言って机に顔突っ伏し寝てしまった。
「カレ自由だね。」
『ほんとに。』
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作者名：まるこめみそ | 作成日時：2023年11月26日 15時
