マウント ページ3
入学式の翌日。
帰りのホームルームが終わった教室でクラスメイト達が「どこの中学?出身はどこ?」とマウント合戦を繰り広げていた。
隣に座る凪くんも被害にあったのか鬱陶しそうにしている。
「高校選びミスった。めんどくさー。」
『あはは、私も少しだけ思った。』
「格付けしあって何が楽しいのか理解に苦しむよ。」
そう言って教室から出て行った。
「ねえねえAさんも玲王くん見に行かない?」
『御影くん?私はいいかな、ごめんね。』
「そっか!じゃあまた今度ね!」
そう言うと他の女子生徒と集まって教室を出て行った。
『帰ろう。』
教室を出ようとドアに手をかけると女子の高い声が廊下に響いていてきた。
「ねえきみ!そこの背の高いきみ!きみだってば!ちょっと待って!」
そこまで必死に声をかけてる相手は?と興味が湧きドアから顔を覗かせた。
「きみさ、バスケ部にはいらない?その体を遊ばせておくなんてもったいない!頑張ればきっとレギュラーになれるし、筋トレしてムキムキになれば女子にモテるよ!」
帰ろうとする凪くんを半ば強引に呼び止めたのはバスケ部のマネージャーだという女の先輩。
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作者名:まるこめみそ | 作成日時:2023年11月26日 15時