球技大会�� ページ20
9月。
暦の上では秋にはなるが、まだまだ暑い日が続く東京。
「来月は二学期最大のイベント、球技大会だ！最低でも1人1つは競技に出てもらう。今日中に決めておくように。」
そう言って担任が教室を出て行くと、体育会系と陽キャが集り教室の真ん中でワイワイ騒ぎ出した。
『梨沙はどの競技にでる？』
「私たち中学時代はバレー部だったじゃない！」
『「ならバレー、一択。」』
私達はバレーに決定。
「凪、おまえ背が高いからバレーな？」
クラスメイトの一言で凪くんは強制的にバレーに決まったようだ。
「あいつダイショウブなの？うどの大木って感じだけど…。」
「あんだけでかけりゃ、こけおどしにはなるっしょ！」
寝てるかゲームの二択、どちらかと言えば、がっつりインドア系。戦力として期待してなかったのも当然かも知れないが…。
『凪くん、ここまで言われて悔しくない？私なら悔しいよ。』
「そうそう！うどの大木、こけおどしじゃない事を証明してやりなさい！」
「うえー。それはめんどくさい。」
数合わせ枠のせいか練習に一度も参加しなくても文句を言われず、あっという間に当日を迎えたのだった。
「え！？お前ルールも知らないの！？マジかよ！」
球技大会ガチ勢がびっくりしている声が響いていた。
凪くんはバレー未経験者なのだからルールを知らなくて当然だと思う。
「足引っ張んないでくれよ〜。おれら毎日放課後練習してきたんだからさ。」
そういってキャプテンがビブスを凪くんに押し付けた。
「とりあえず、ここに突っ立ってボールが来たらジャンプしてブロック。後ろに下がったら、邪魔にならないようにすればいいから。」
「へーい。」
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作者名：まるこめみそ | 作成日時：2023年11月26日 15時
