【ブルーロック】凪くんと秘密の多い彼女【凪誠士郎】 (ページ18)

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お花屋さんページ18

向かった場所は町内にある小さな花屋さん。

『花屋？』

ドアを開け中に入るとカウンターで作業をしていた店員さんが「いらっしゃいませー！」と愛想よく迎えてくれた。

なんで花屋に来たか分からないけど凪くんなりに考えがあるのだろう。

私はサボテンコーナーを見てようかな。

『いろんな形があって可愛い。』

私がサボテンに目を奪われ釘付けになっている背後で凪くんは、きょろきょろと店内を見渡し固まっていた。

『凪くん？』

「ひとつも種類がわからない……。」

その様子を見ていた店員さんに「何かお探しですか？」と声をかけられる。

すると……

「いちばんめんどくさくないヤツをください。」

『「……え？」』

思わず店員さんとハモってしまった。

『……めんどくさくない植物とコミュニケーションがとりたいです。』

「……は……はぁでしたらサボテンはどうでしょうか？」

首を傾げながらもサボテンのコーナーへと案内してくれた店員さん。

「どれもお世話はほとんど必要ないですし、ズボラな人間でも育てられます。これなんかどうですか？」

『バニー？うさぎの耳が生えてるみたい。』

「可愛らしいですよね。バニーカクタスと言う名前のサボテンで日当たりの良い窓辺に置き、水やりも土が乾いたらやるくらいですら楽ですよ。逆に水をあげ過ぎお世話しすぎるとよくないので、基本ほっといていいです。」

「これください。」

凪くんはバニーカクタスを即決し、私はシラボシというサボテンを購入した。

『ふわふわして雲みたい。』

白くてふわふわで羽毛のような棘に覆われたサボテン。

可愛く癒し系な見た目に一目惚れしてしまったのだ。

「それAさんに似てるね。」

『私に？』

サボテンを見つめてみたけど分からなかった。

「普段はクールで棘があるように見えるけど、笑うとふにゃっとして可愛いところ」

『凪くんも惚気るんだね。』

「これ惚気って言うんだ。」

どうやら無自覚に出た言葉だったみたい。