声優オタクの声優さん ぱーと4

一緒に ページ30

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「Aちゃんは年末年始どうすんの？」


「……考えてなかった」


「考えてなかったって 笑
ウチに居てもいいけど俺は山口に帰るからね〜」


「紀章さん帰っちゃうなら私も帰ろうかなぁ」




ということで飛行機を調べるも、年末は既にいっぱいだ。

帰るなら年始かぁぁぁ………。




「帰ることにするけど年始に帰る。年内はもう取れないみたい……」


「じゃあ俺と一緒に山口に帰る？」


「…………はいっ？」


「だーかーら、俺の実家に行く？」


「な、なんでそうなるの！？絶対迷惑だし……！」


「迷惑じゃない！それにAちゃんはちゃんと紹介しておきたいの！結婚するんだから」


「……………」




やたらと結婚を強調する紀章さん。
前から思ってたけどそこまで結婚に執着するような人だったっけ？
元々自分は結婚に向いてないって言ってたし。


悶々としていると腰を抱かれる。




「なぁに？俺の事信じてない？それとも俺と結婚するのは嫌？」


「そうじゃなくて……！私が言えたことじゃないけど何でそんなに結婚に拘るんだろうって思って……」




紀章さんから目線を外して告げるも「目ぇ逸らすな」と上を向かされた。所謂顎クイというやつだ。

そのまま短いキス。わざとらしく音を立て、ニッコリと笑う。




「そんなの好きだからに決まってんじゃん。あとはAちゃんと結婚したいって思ったから」


「ほんと？嘘じゃない？あとでやっぱり無しとか言わない？」


「言わない言わない。俺のワガママ聞けるのはAちゃんだけだし！」


「……わかった！一緒に山口行く！
その代わり福岡にも来てね！！じゃないと行かない！」


「えぇ……。まあでも挨拶はしておかないとだな…」




結局年末は山口、年始は福岡で過ごすと決まった。
早速だけど山口行の飛行機を取らなくちゃいけない。




「紀章さん。飛行機でいいんだよね？」


「…新幹線がいいなぁ」


「何時間かかると思ってんの！？」


「いいじゃーん、仕事じゃないしー。それにちょっと旅行っぽくて良くない？」


「あぁもう分かった……。新幹線にするから…」


「うん、ありがとう♡」




あざといなぁ……。
ぶりっ子すれば許されると思ってるところあるよね。

それで許してしまう私も私だけど。




紀章さんの実家に行くのは緊張するけど、2人で遠出するのが楽しみな自分もいる。


………私結婚するのかぁ。





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