声優オタクの声優さん

同窓会 ページ43

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「A〜久しぶりやん！元気やった〜？」


「元気よー。てかアンタはアニメ見てるやろ！」


「当たり前！でも会うのは久しぶりやから！」





さっきから色んな人に声をかけられるけど、みんな揃って「久しぶり」か「アニメ見てるよ」だ。

確かに同窓会なんて10年振りくらいの参加だし、みんなが私の近況を知るにはアニメ見るくらいしか方法ないし。



でも久々に会うみんなも何も変わってなくて、なんだか高校生の頃を思い出して懐かしくなる。



確かあの頃は年下の彼氏がいて、毎日一緒に帰ってたなぁ……。
勉強も部活もそれなりに頑張りつつ、こっそり専門学校に行くためにお金を貯めてたり。

高校生の頃からかなり充実した日々を過ごしていた。


当時はなにも珍しい事がなくて退屈だと思っていたけど、こうして振り返ると割とそうでもなかったりする。







「Aー！久々やし挨拶してよ！」


「お、いいやん！人気声優様のありがたいお言葉！」


「そんな大層なもんじゃない！




えっと、みんなお久しぶりです。
なかなか休み取れんくて同窓会参加出来んかったけど、今年はこうして参加出来てめっちゃ嬉しいです！

短い時間やけど楽しみましょー！


それでは乾杯！！！」



「「「かんぱーい！！！！」」」









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「もうほんと久々！ちょー会いたかった！！」


「確かに！いつぶり？10年前くらい？」


「そのくらいやねー！A全然帰ってこんから！」


「ありがたいことにお仕事いっぱい貰ってるけん 笑」


「売れっ子は言うことが違うわー 笑」







久々に会うから長時間話していても次から次に話題が出てくる。話が尽きないってこういうことを言うんだな。







「そう！私Aに聞きたかったことあったんやけど！」


「なになに？」


「あんた結婚どうするとよ！？」


「あー………。まぁそのうち………」


「絶対嘘やん！前会ったときもそのうちって言いよった！」


「だって仕事が楽しいけん………。
結婚せんでもいいかなーって………」


「ダメよ！あんた可愛いし頭もいいし家事もできる優良物件よ！？

そんな子放っておいたら襲われる！！」


「それは言いすぎやろ………」






みんな私が未だにバツなし独身なことを心配しているらしい。
早く結婚して安心させてほしいとか。



親かよ。



ちなみに聞くところによると今日の出席者のうち私以外は結婚の経験があるというのだ。


これが格差社会……。




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