木瀬、黄瀬。3 ページ4
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雨だ。
昨夜は、気持ちいい風が吹いていたので、窓を開けて寝た。
で。その結果がこれだ。
寝る前に、今日は朝から雨だと知っていた筈なのに。
部屋がほぼずぶ濡れである。
窓から水をかけられる、なんていうアンチに遭っていないと考えずにいくと、普通にこの雨で濡れたことになる。
「あ"あ"あ"!!みゆみゆ!!」
見事にみゆみゆのポスターも濡れている。畜生、折角のサイン入りが...畜生!
俺の中での流行りが終わって秀徳の宮地さんに売ればきっと一儲けできたろうに!!
そんなことを考えながら、朝食を食べ、海常高校のグレーのブレザーに腕を通す。
ネクタイを締めながら玄関のドアを開けると、目の前が光に包まれた。
この光加減は異常だ。絶対、俺に向かってなにかされている。
俺が普段見慣れている、カメラのフラッシュ。
目を開けることすらままならなくなったので、一度勢いよくドアを閉めた。
何だ、何があったんだ。
部屋の水といい、この大量の撮影のカメラといい。
俺、何かしでかしたのか?
覚えがない。じゃあ、デマを流された?
ドアの覗き穴から外をみると、一際目立つ金髪が目に入った。
涼太、涼太だ!涼太が俺を、助けにきてくれた!
嬉しさで一杯で、ドアを開け放ち涼太に抱きついた。
でも。
涼太は、助けなんかに来たわけじゃなくて。
「酷いッスよ、Aっち」
「は?」
「見損なったッス」
涼太はそういうと、俺の胸元に手をおき、そのまま家の中へ突き飛ばした。
「い"っ?!」
頭を強く打ってしまい、目の前がくらくらする。
「りょ、た...」
助けを求めた友人は、そんな俺を嘲笑い、こう呟いた。
_____し、
ああ、またこれか...。
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がばっ___
「あ、Aっち、気付いたんスね?良かった...もう、練習の途中でぶっ倒れるから心配したんスよ?」
「りょ...う、た?」
「何スか?」
「涼太...りょ〜うた〜俺の大好きな相方ちゃん!」
目を開けると、さっきとは違う、いつもの優しい笑みの涼太が居た。
嬉しすぎて、抱きついた。
また吹き飛ばされるんじゃないかと、心配もしたけど、今度はちゃんと
「どうしたんスか?!Aっちらしくないッスよw」
って、笑ってくれた。
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ああ、あと何回、これを繰り返せば、俺の苦しみは終わるんだろう。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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リナキ。(プロフ) - リーリーさん» マジですか!ありがとうございます!!頑張っていきたいと思います!! (2014年12月8日 18時) (レス) id: 2acb5f844d (このIDを非表示/違反報告)
リーリー(プロフ) - すごく面白い!更新頑張れ (2014年11月7日 22時) (レス) id: 96415886de (このIDを非表示/違反報告)
桜神澪*_とキセキの世代と銀魂ら(*´ω`*)ぶ(プロフ) - リナキ。さん» はい!頑張ってください(*´ω`*)黄瀬くんと木瀬くん、かっこいいです( *´艸`) (2013年11月8日 19時) (レス) id: 005747e85c (このIDを非表示/違反報告)
リナキ。(プロフ) - 桜神澪*_とキセキの世代と銀魂ら(*´ω`*)ぶさん» コメントありがとうございます♪頑張ります!! (2013年11月8日 16時) (レス) id: ea325c5f54 (このIDを非表示/違反報告)
桜神澪*_とキセキの世代と銀魂ら(*´ω`*)ぶ(プロフ) - おぉう………すごい面白いです!更新頑張ってください!! (2013年11月7日 23時) (レス) id: 005747e85c (このIDを非表示/違反報告)
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