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392話 ページ50

「じゃー、俺らこっちだから」


いつも通り黄瀬くんと私以外は駅に向かうから、とバイバイになってしまった

ちょうどここから私がいつも高校から乗るバスが出ている

これに乗れば、黄瀬くんも高校の前で降りられる


みんなが駅の階段を登っていくのをバス停から見届けて、私たちはバス停のベンチに腰掛けた



時刻はまだ19時前、久しぶりの2人きりの空間に少し顔が赤くなる


最近は学校でも同じクラスだからわざわざ会おうとすることもなくて

抱きしめられたのだってもう遠い昔だと思う

倦怠期とかじゃないけど、前の初々しさがなくて

でもだからこそまた友達のような関係に戻っていた


自主練の時間も割と他の選手みんなでやるし、ほんとに2人きりなんてない


バクバクと心臓が騒ぎ始めて

少し黙っていた私を察したかのように黄瀬くんの手が私の手にかぶさった


「…あのさ」

声をかけてきた黄瀬くんの方を見ると、反対の方向を向いていて

サラサラの髪の毛が風になびいてピアスが光っている


「…学校まで、歩かない…ッスか?」


その提案は…どういう意味なんだろう

「だ、だめだよ…黄瀬くん、疲れてるのに」


わたしが体を乗り出して注意すると、黄瀬くんはゆっくりと目線を下に向けたまま前を向いた


「…だって、」



「…せっかく2人きりなのに」



今までならそんなことで赤くなったりしなかったのに

突然のそんな発言に顔がボッと赤くなって


わたしも思わず下を向いて黙ってしまった


少し沈黙が続いた後


わたしは「…じゃあ」と口を開いた




「…今日は、練習試合だったから誰も居残り練習してないし…」




そっとポッケの体育館の鍵を触りながら黄瀬くんを見上げた


「…体育館で、話そう?」

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 黄瀬   
作品ジャンル:アニメ
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水蓮(プロフ) - りんさん» いえいえ、結構前からの住人ですが18歳になってからも設定がイマイチ分かっていなくて…体調に気をつけて更新なさってください。応援しています! (2020年11月17日 8時) (レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 水蓮さん» 水蓮さん…ご丁寧にありがとうございます。Rものは完全に私の性癖詰まってますので…気に入ってもらえてよかったです( ; ; )今後もよろしくお願いします( ; ; ) (2020年11月17日 8時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
水蓮(プロフ) - 何故かアプリでRものが読めない方、ブラウザで占ツク→設定→コンテンツ検索の順で探してもらうと見れるように設定できます。但し主さんの言う通り無料会員登録をしている必要があるのでお気をつけください。Rもこのシリーズも読みやすくて好きですBy成人済み (2020年11月17日 8時) (レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» リナちゃんと高尾くんもいっぱいイチャイチャさせたくてっっっ!!!!(大声) (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ユキノさん» 占ツクの検索に、直接入力していただければ検索ができると思います。こちらのシリーズは「kisekun-◯」(◯には半角でシリーズの数字)になってます。R18のものは、確か無料会員登録をしていただかないと読めなかったと思います!回答が間違っていたらすみません。 (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2020年11月14日 0時

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