366話 ページ23
一度だけ触れた唇
私が唇を離すと、高尾くんの顔はさっきの驚いた顔のままだった
「…ご、ごめん、…」
私が下を向いて呟くと、高尾くんは「…どう、したの、」と余裕なさそうにつぶやいた
高尾くんの肩に両手を置いて、高尾くんを少し見下ろすような形で
「…我慢できなくて、」
と、そっと口にすると
高尾くんは私の腰に腕を巻きつけて「もっかい」と私に囁いた
私がぎこちなく唇を近づけると、高尾くんは満足そうに目をつぶって
また触れた唇
柔らかい、大好きな感触
ちゅ、と、音を立てて唇を離すと
するすると高尾くんの手が私の頭の後ろへ移動して、強引に唇を塞がれた
「…んっぅ、」
唇が離れて、触れて、
繰り返すたびに高尾くんから熱い息が漏れて
腰がまた砕けてしまいそう
わたしがヘナヘナと座り込むと
高尾くんは何やらあぐらをかいたまま私の腰を掴む。
わたしは高尾くんに案内されるままに高尾くんの上に座った
目の前に、高尾くんの顔
その顔、…好き。
「…せっかく我慢してたのに、リナちゃんに全部崩された」
そう動いた唇はまた私の唇を塞いで、高尾くんは私が高尾くんの肩に置いていた手を、首の後ろに回すようにうながした
鼻の奥まで貫かれる高尾くんの匂いで頭がクラクラする
舌は入らない、唇を食べるようなキス
決して激しくはないけど、愛を伝えるような深い甘いキスだった
唇が離れると、高尾くんは私の頭を撫でて「おしまい」とつぶやいた
また、心臓が苦しくなる
私は何を望んでいるのだろう
体が疼いて、高尾くんを欲しがって、…
「…おしまいなの、?」
私が甘い声で呟くと、目の前の高尾くんの目が泳ぐのが見えた
高尾くんは、フイっと目を逸らして「ばか、どういう意味か分かってんのか」とばかにするように吐き捨てた
「…わかってるよ、」
「…」
高尾くんは、多分いま己と葛藤してる
「…でも、準備とかあるもんね、…すぐできるわけじゃないか…」
もちろんデキちゃうような過ちは犯したくないし…、高尾くんなりに順序を踏んでいこうとしてくれてたのかもしれない
私は「ごめん、」とつぶやいて高尾くんから降りようと体をたてた
高尾くんは小さくため息をついて私を見た
「…リナちゃんって、もしかして変態なの?」
「え!?」
高尾くんはそのまま私の腕を掴んで一緒に立ち上がって、私をベッドへ押し倒した
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水蓮(プロフ) - りんさん» いえいえ、結構前からの住人ですが18歳になってからも設定がイマイチ分かっていなくて…体調に気をつけて更新なさってください。応援しています! (2020年11月17日 8時) (レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 水蓮さん» 水蓮さん…ご丁寧にありがとうございます。Rものは完全に私の性癖詰まってますので…気に入ってもらえてよかったです( ; ; )今後もよろしくお願いします( ; ; ) (2020年11月17日 8時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
水蓮(プロフ) - 何故かアプリでRものが読めない方、ブラウザで占ツク→設定→コンテンツ検索の順で探してもらうと見れるように設定できます。但し主さんの言う通り無料会員登録をしている必要があるのでお気をつけください。Rもこのシリーズも読みやすくて好きですBy成人済み (2020年11月17日 8時) (レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» リナちゃんと高尾くんもいっぱいイチャイチャさせたくてっっっ!!!!(大声) (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ユキノさん» 占ツクの検索に、直接入力していただければ検索ができると思います。こちらのシリーズは「kisekun-◯」(◯には半角でシリーズの数字)になってます。R18のものは、確か無料会員登録をしていただかないと読めなかったと思います!回答が間違っていたらすみません。 (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2020年11月14日 0時