黄瀬涼太は好きな子にアタックできません8

357話 ページ14

お化け屋敷、タピオカ、わなげ、ジェットコースター…


いろんなものを回ってだいぶ時間がたった

文化祭ってあんまやることねぇよな



「焼きそば食べたい」

そんなことを思っていたらリナちゃんがそう呟いて焼きそば屋さんの前で止まった。

お金を払って焼きそばを受け取って、教室の中で4人で食べた

「秀徳って、なんかこう、上品だよね」

麺を口に入れながら白河ちゃんがつぶやいて
その言葉に「わかる！！」と楽しそうな黄瀬。

「そうかぁ？」

たしかにおとなしめな文化祭だとは思う

「海常なんて猿みたいだもんね。」
「ね。頭の出来が違うよね。」

白河ちゃんとリナちゃんはそう言って2人で笑っている

「うわ！！リナ頭めっちゃいいくせにそういうこという！！」

と白河ちゃんが怒って、黄瀬も「そーだそーだ」と賛同して、リナちゃんはそんなことないの一点張り

「へー、リナちゃん頭いいんだ」

俺はリナちゃんの顔を覗き込んで、「俺にも教えてよ」とニヤリと笑った

リナちゃんは赤くなって、「むしろ高尾くんが教えてよ！！」と頬を膨らませる

「高尾っちって頭よかったんスね〜ショック」

「おい黄瀬！どういう意味だ！」

「秀徳ってだって偏差値65以上だよね…？？」

顔が青くなるリナちゃんに、白河ちゃんがもっともっとと手で表した

さらに顔が青くなる黄瀬

「「えーーーー！」」

教室に大きな声が響いて、それと同時に後ろから低い声が聞こえた

「お前らの声廊下まで筒抜けだぞ」

「あ、真ちゃん、シフトお疲れ」

なぜ俺たちを難なく見つけることができたのかはわからないが、真ちゃんは一仕事しておつかれフェイスのまま俺たちの横に座った

たわいもない話で盛り上がって、みんな焼きそばを食べ終わって


「どこいく？」

「うーん、俺ら部活だから帰るッスわ」

黄瀬と白河ちゃんは部活が始まるからと先に帰ってしまった

残された3人で、どうするかという話になってて…

「静かなところ行きたいよねぇ」と俺が呟くと、真ちゃんが図書館を提案してくれた


たしか今日は図書館では何もやってなかったはず

真ちゃんナイス！！！と褒めて、俺たちは図書館へ向かった

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