345話 ページ2
部活が当たり前にあって、疲れ切った体をお風呂で癒して外へ出ると、一件の不在着信
「…だれ、だろ」
なんとなく、嫌な予感がしてすぐに服を着て携帯をチェックすると高尾くんからだった
『明日、夜からにしてもらってもいい？本当にごめん！』
ズダズダの私のハートを引き裂くには完璧な文章
不思議と涙はでないのに、体の底が冷えていくのを感じた
『大丈夫！』なんて都合のいい女演じて
なんで？って聞く勇気なくて
「…バカだなぁ、私」
彼氏なのに、誰よりも遠い
なんで片思いじゃないのにこんなに辛いのかな
花火しか一緒に見られないのかな、
私は静かにスマホを置いて、ドライヤーの音でかき消すように泣いた。
朝目が覚めると、楽しみにしてた1日なのに凄く悲しい感情に頭を支配されて
こんな感情ではいけないと、暇になった午前中を塗りつぶすように1人で買い物へ出かけた
目当てのものを手に入れ、たった6駅の電車に乗る。
高尾くんからのメッセージはない
『あー…祭り？夜は先約があるんだけど、それまでなら！』
と笑う高尾くんの顔が浮かんだ
…それなら私を断ってくれた方がよっぽど良かったのに
またじわじわと涙が溢れそうになって、つり革を握りしめた。
するとふと腰に感じる気味のわるい手
…え、
サワサワと私の腰を撫でる手は、止まる気配がない
ど、どうしよう…
痴漢ですと叫ぼうとして、ふと痴漢の冤罪のニュースを思い出す
そうだ、まだ腰しか触られていない、変なところを触られたら、声をあげよう
そう思いながら息を整える
あれ、どうやって息するんだっけ
あれ、うまく、すえない
こわい、
するすると私の腰を撫でる手にバランスを崩した途端に抱きしめられる格好になってしまい
後ろから生ぬるい息が聞こえた
その瞬間震え上がる背中
嘘、そんなに混んでないのに
怖いと思うのに声が出ない
心臓の音が、私の体を蝕んでゆく
足に力が入らない
おりなきゃ、
そう思いながら体を震わせた
腰を撫でる手が止まったと同時に
「その手を離せ」
頭上から降ってきた低い野太い声
彼は私に触れていた手と逆の腕を掴んでいた
「…み、緑間くん…ぅ、」
その途端にドバァっと流れる涙
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水蓮(プロフ) - りんさん» いえいえ、結構前からの住人ですが18歳になってからも設定がイマイチ分かっていなくて…体調に気をつけて更新なさってください。応援しています！ (2020年11月17日 8時) (
レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 水蓮さん» 水蓮さん…ご丁寧にありがとうございます。Rものは完全に私の性癖詰まってますので…気に入ってもらえてよかったです（ ; ; ）今後もよろしくお願いします（ ; ; ） (2020年11月17日 8時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
水蓮(プロフ) - 何故かアプリでRものが読めない方、ブラウザで占ツク→設定→コンテンツ検索の順で探してもらうと見れるように設定できます。但し主さんの言う通り無料会員登録をしている必要があるのでお気をつけください。Rもこのシリーズも読みやすくて好きですBy成人済み (2020年11月17日 8時) (レス) id: b47f96cd16 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» リナちゃんと高尾くんもいっぱいイチャイチャさせたくてっっっ！！！！(大声) (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ユキノさん» 占ツクの検索に、直接入力していただければ検索ができると思います。こちらのシリーズは「kisekun-◯」(◯には半角でシリーズの数字)になってます。R18のものは、確か無料会員登録をしていただかないと読めなかったと思います！回答が間違っていたらすみません。 (2020年11月17日 6時) (レス) id: 44efae7669 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん | 作成日時：2020年11月14日 0時
