▲真実-257-▲ ページ39
確証なんて、どこにもないけれど。
それでも降旗は、自分がその説を否定しなければならないと思った。
今俺が否定しなかったら、他の誰が否定出来ただろう。
いや、誰にも出来ない。
百聞は一見にしかず、とはこの事だ。
緋「根拠は、ないんだね?」
降「ないです、でも、今この場にその説を否定出来る人間は俺しかいない。」
緋「…………。」
降「…だって、そうじゃないですか。
ちょっとキツい言い方になるけど、貴方達は直に側で黒子と雛宮を見た事がない。
見た事もないような人間から勝手な推測されて……それって、黒子達からしてみれば、戯れ言もいいところじゃないですか…。」
そう言った降旗の手は、自身の制服の裾をぎりっと音が出る程に握り締めていた。
降「俺は、確かに真実が知りたい。
あの日、俺達が行かなかったあの場所で、何が起きていたのか。
…でもそれは、いくら死人に口がないからって、俺達の勝手な妄想で計っちゃいけないと思います。
黒子だって、それじゃあ何のために自分を犠牲にしてまで俺達にこのノートを託したのか…。」
田「…………そう、か。
そうだね。」
降「え………。」
それまでずっと話を聞くだけだった田無が、口を開く。
彼女は懐かしさと憂いの混じった瞳をして、語り出した。
田「黒子君ってね、とっても諦めが悪いんだよ。
私は………中学生の時、桃井さんを暴行事件の犯人に仕立てあげて、バスケ部やクラスの皆に、いじめさせた事がある。
その時、黒子君だけは桃井さんの側にずっと着いてて、どんなに痛め付けても、桃井さんは犯人じゃない、そんなことしないって…皆に叫び続けてた。
……結局私は、雛宮さんの手で真相を暴かれた訳だけど。
でも、桃井さんが挫けずに、雛宮さんが真相を暴いてくれると言うまで耐えれたのは…やっぱり、いつも側にいてくれた黒子君のお陰だと思うんだ。
そうじゃなきゃ…。」
孤独感に押し潰されて、真実は闇に消えちゃっていたかもしれない。
そう宣言した田無の目に、もう迷いはなかった。
彼女は黒子の白を信じる、そして、歪んでしまったあの日の真実を。
田「…ねぇ、緋夢さん、お願いがあるんです。」
本人の口から聞き出す。
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これ終わるんだろうか\(^o^)/
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ファイ - 主人公の死の真相知りたいです。書いて下さるとありがたいです(>_<)いつも応援してますっ!!続編楽しみに待ってます! (2014年4月28日 22時) (レス) id: e6e8d659c5 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(ayamea)(プロフ) - extraに入らない方が面白かったです。江戸川ちゃんの狂った感じとか、大好きだったのに、残念です。 (2014年4月26日 23時) (レス) id: cea22bda8f (このIDを非表示/違反報告)
ミカゲ(プロフ) - 春休みの宿題がおわんなくて、ずーっとパソコン出来なくて久しぶりにみました(^^ゞ黒子ぉぉぉ!!生きててよかったぁぁぁ(ToT)/~~~ (2014年4月8日 23時) (レス) id: e410611b3b (このIDを非表示/違反報告)
ドア?ちゃんと閉めたよ、心配しないで。 - すぃませぇん〜(ぶりっ子風)緋紗絵さぁ〜ん、ちょっとぉ今日の放課後、体育館裏来てくれなぁ〜い?← (2014年4月8日 13時) (レス) id: 1808592c18 (このIDを非表示/違反報告)
snowまろ♪ - そうなんですか・・・僕もちょうど今日から3年!くうrrrrろこっち!!生きてたんすね?!あと、いきなり言ってすみませんが、心肺停止が心配になってますよ〜。 (2014年4月7日 20時) (レス) id: 722b590d3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤司うつほ@失踪するかもしれない | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/utsuhobunkacho/
作成日時:2014年1月8日 6時