【黒バス】探偵少女は真実を守る-episode extra-

▲真実-229-▲ ページ12

…あたしには兄貴がいる。


いや、正確には、"いた"という表現の方が正しいかも。


年子だからお互い気負いしたことなんかなくて、あと仲の良さにも自信があった。


正直、自分で言うのもなんだけど、傍目から見たら理想的な兄妹関係ではあったと思う。


あいつがバカしようぜと言ったら、私も乗っかってバカをする。


怒られても楽しいことばかりだった毎日。


そんな毎日は、一年前のあの日、唐突に消えて無くなった。


……兄貴、カズが、死んだ。


殺.されたんだ、誰かに。


頭の真ん中にでっかい穴が空いてた、目を見開いて、涙の痕があって。


痛かったよね、苦しかったよね、悲しかったよね。


葬式の時はガチ泣き、お母さん達よりも泣いた、誰よりも泣いた、そして誰よりも恨んだ。


誰だ、カズを殺.しやがったクソヤローは。



由「…………。」



その時、何となくだけど、悪いのは自分だと思った。


喧嘩する程仲がいいってやつ？


あたしとカズは、バカする時はめちゃくちゃ馬が合ったけど、わりとしょっちゅう今日日小学生でも呆れる喧嘩をしてはいた。


あの日も、確かしょうもない事で喧嘩した。



高「っテメぇユキッ!!

また勝手に俺のPSP持ってったろッ!!」



由「借りるってメモ置いといたじゃん見ろよッ!!」



高「てゆーか毎度毎度いきなり借りんの止めてくんない？

せめて俺が部屋にいる時にしろっつーの！」



由「どうでもいいとこにこだわってんじゃねぇよ…！」



高「どうでもよくねぇから！

お前いきなり俺に自分の3DS借りるって言われたらどうすんだよ。」



由「は？あんたどうせ借りないっしょ？

知ったこっちゃねー…てか今アイちゃん攻略してんの、出てって！」



そのあとカズは舌打ちして出てった。


私はそのまま、あいつのPSPで乙ゲーやって、寝てしまって、翌朝10時近くに目が覚めた時にはもう、カズは合宿に出掛けていた。


…つまり、謝れてない。


端からみればすっごい下らないけど、結構辛いもんなんだよ？


謝罪する相手がいないっていうのは。


もし謝れるのであれば、PSPの事も含め、キムチを勝手に食べた事とか諸々、いやそんなバカみたいな事なんかより。



さんざん"死ね"って言ってごめんなさいって、謝りたい。



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ユキ視点(´・ω・)
桜井のやつはなるべく今月中に下書き解除出来るようにしたいです(´Д｀)

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