不登校＊894 ページ46
どうして……
いつから私は壊れてしまったのだろう。
ただ……
「ただ愛されたかっただけなのに…」
そしてまた二本目の線を入れる。
みるみる赤くなる線は、血を流し始める。
「お願い………征くんだけは…離れないで………」
痛い。
どこが痛いのかわからないけれど、スゴく痛い。
可笑しいな。
前まではなんとも思わなかったのに。
なにが痛いんだろう。
その時ドアの開く音がした。
「なに…してるんだ」
征くんの声がして見ると征くんはすごく怖い顔をしていた。
だけど私の顔を見ると悲しそうな顔をする。
どうして征くんがそんな顔をするの？
征くんはなにも痛くないし、悲しくないでしょ？
私にはわからない。
「A……とりあえずそのカッターを置け」
と言われて机に置く。
「うん。いい子だね」
と褒められる。
私はただ、私にお説教をしていただけなのに。
征くんはなんであんなに怖い顔をしたんだろう。
「ベッドに座って」
と言われて大人しくベッドに座ると征くんは隣に座って、私の切った腕を持ち上げて傷口を見た。
傷口から少しずれたところにキスをすると、征くんは止血をして応急処置をしてくれた。
「さて。どうしてあんなことした？」
と私の前髪を耳に掛けながら聞いてくる。
「征くんを怒らしちゃったから……だから…」
「そうか。ごめんね。別に怒った訳じゃないんだよ。ただAが何も答えてくれなかったのがショックだっただけなんだ」
と私の頬を親指で撫でながら、優しく顎を掴んで征くんの方に顔を向けられる。
「Aに嫌われたかと思って、調子に乗った自分の頭を冷やすために風呂に入ってきたんだ」
と征くんは私の頬を撫でる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 46人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木戸藍楽(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2016年2月2日 0時) (
レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - あすかさん» ご心配お掛けしてしまって申し訳ございませんでした！！ 大丈夫な事は大丈夫です！ 本当に申し訳ありませんでした！続編が出来ましたので、続編でもよろしくお願いいたします！ (2016年2月2日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 更新頑張ってください！ (2016年2月1日 23時) (レス) id: 4f24860843 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 更新速度結構落ちてますが大丈夫ですか？ (2016年1月29日 2時) (レス) id: a0851de5f9 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 気まぐれミスディレクションさん» ありがとうございます！！そうですね！私も個人的に二人のイチャイチャ好きなのでイチャイチャさせます！（宣言）← ありがとうございます！！頑張ります！！ (2016年1月13日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木戸藍楽
| 作成日時：2015年12月29日 15時
