【黒子のバスケ】関わらないでください17【赤司征十郎】

不登校＊876 ページ28

‐赤司side‐


「じゃあよく見ていろ」


外に来て、バスケゴールに向けてボールを持ち構える。

Aが頷いたのを確認して、少し膝を曲げてボールを投げる。


ボールは簡単に入ってしまって、つまらない。


「わぁ…！凄いです！さすがですね！」

と言ってボールを拾いに走るA。

でもつまらなくてもAがああやって笑顔になってくれるのであれば喜んでバスケをしよう。


本当はAとやってみたいものだが、それは無理だろう。

そもそも僕がやらせない。


「次スリー見たいです！出来ますか？」


と片手で頑張ってボールを投げてくれるAからのボールを落とすわけにいかない。

僕は腕を伸ばしてボールを取る。


「僕を誰だと思ってる」

と言って数歩後ろに下がり構えて投げた。

Aはボールがゴールに入ると目を子供の様にキラキラとさせ、僕を見る。


「凄いです！スリーって難しくてなかなか……」
「難しい事はないさ。投げる。それだけだからね」

まぁ指のかけ方とか細かいことをすれば難しくなるけれど。

基本動作は"走る""投げる"だけだからそれさえ上手くコツを掴めば誰でもできる。


「軽くスラッと言うの止めてください」

と口を膨らませるAの近くに行って頭を撫でる。


「すまない。でもそんな顔しても可愛いだけだよ」

と言うとAは耳まで赤くさせて僕とは反対方向を見た。


*****
約一年ぶりに実家に帰ったので、一週間程更新速度落ちます。
それでも待っていてくださる方、本当に申し訳ありません。

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