【黒子のバスケ】関わらないでください16【赤司征十郎】

不登校＊813 ページ15

赤司さんは私を黙って見つめると今度は私の顔じゃない方に目を向けた。

その視線がどこを見ているのかに気付いて慌てて左手を隠す。


「A。その手を見せて？」

と思ったより優しく言われた。
でも見せれない。

首を振ると、


「後一回しか言わない。見せて」

さっきより怒りを含む声で言われてビクッとしたのがわかったけど、私は首を振った。
すると赤司さんの溜め息が聞こえて、右手に握る石を取られた。


「A。これで何をした？自分の体に何をした？ちゃんと答えて」
「答えたく、ない…です……」

私は赤司さんから視線を下に向けて俯いて答える。


やだ。
見られて嫌われたくない。
答えて引かれたくない。

けどいっそのことこのまま嫌われて"サヨナラ"でもいいんじゃないだろうか。
そうすれば赤司さんは、自分に釣り合う彼女と付き合えるのだから。

全部私がいけないの。
全部、私の所為なの。


すると赤司さんは私の前にしゃがんだ。


「ねぇA。僕の事そんなに信用できないの？」


と言われて首を振る。

「なら答えて？ここで何があったのか。自分の体に何をしたのか。大丈夫。僕は怒らないから」

と優しく言いながら赤司さんは私の頭を優しく撫でてくれた。

でも察しのいい赤司さんだ。
私が言わなくてもわかってるだろうに。


「何も……なかったですよ…？浮かれてた自分が嫌になって自分を罰してただけです」

と右手はまだ掴まれたまんまだけど、左手は背中に隠した。

今更ズキズキ痛い。

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