【黒子のバスケ】関わらないでください13【赤司征十郎】

不登校＊680 ページ32

「甘いね、A」


と赤司さんは油断している私からビショップでポーンを取る。

あ……
先をちゃんと読んでなかった…


「え、えっと…じゃあ……」


どうしよう……

と考えていると赤司さんがコツコツと指でマスを叩いた。

「ルークをここに置くんだよ」

と教えてくれる赤司さんのコマを見る。


「大丈夫。ここはどんな手を使っても僕の今の配置じゃ取れないから」

と言われて赤司さんのコマを見ると確かにどう動かしても教えてもらったマスは届かない。

今回は赤司さんのアドバイスに従ってルークを置く。


すると赤司さんはナイトを何もないマスに置いた。

すると今、赤司さんのビショップとルークを取る事が出来るんだけど、そうするとどっちを取っても赤司さんに取られてしまう。
ポーンを犠牲にしてビショップかルークを取るか、何も犠牲にせず何も取らないか。


「まるで人間の戦争そのものですね…」
「気付いたかい？諸説あるがこれは古代インドの戦争ゲーム"チャトランガ"が起源であると言われているだよ」

と赤司さんはコマを動かしながら言った。


「何かを犠牲にしないと何かを掴めない。上に行く者は沢山の物を犠牲にしてきたから、上に居る」


赤司さんの話を聞きながらコマを動かす。
するとまた先を読めてなくて、赤司さんに取られてしまう。


「なら…赤司さんは何を犠牲にしてきましたか？」

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