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不登校*233 ページ35

‐赤司side‐


「でも絆創膏くらいは貼ってもらいたいね」


と言うとAは俯いた。


「これだけは厳しく言うよ」


と少し声を低くするとビクッと肩を跳ねらす。
Aの本当は一番恐れる、怒りを含む声で言ったからだろう。

そう言うのには敏感に反応するA。


相当トラウマになっているみたいだ。


「返事は?」
「…はい………で、でも…!絆創膏がどこにあるのか…」


Aはだんだんと恐怖と緊張からか涙目になっていく。

怖がらせてしまったからね。


「それなら富田とかに聞けばいいし、後である場所に案内するよ。怖がらせてすまない」


といつものAに対する声で言うとAは俯きながら首を振った。

ギリギリでAに手が届かないから伸ばさない。


「うー。私のAさんがぁー…」


とハンカチを噛みながら言う富田。
それを宥める名倉とで、空気が軽い。

Aは知らないだろうけどAが来るまではこんなに明るくなかった。


黙々と食べて食べたらとっとと部屋に行って、課題を終わらせて風呂に入って寝る。
そんな色の無い生活。

そんな生活だったのが、Aが来てからはまるで色がついて動きがついたように明るくなる。


Aの無意識の行動にハラハラさせられる事はよくあるけど、でも周りは和んでるところもあるし癒されてる。

それほど周りを魅了するなにかをAは持っている。


それを活かせばいいと思う僕も居るけど、そうすれば皆がAを見てしまうから嫌だと思う僕も居る。




「さて」


Aが食べ終わったのを確認すると立ち上がる。


「行こうか」


と言うとAはスッと立ち上がった。

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設定タグ:黒子のバスケ , 不登校 , 木戸藍楽   
作品ジャンル:恋愛
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一夜 - すごく面白いです!赤司カッコいい! (2015年10月4日 2時) (レス) id: 75986cfb58 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - いえ、こちらこそスミマセン。これからも続編頑張って下さい! (2015年9月25日 18時) (レス) id: 75986cfb58 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 茉莉さん» そういう強さのある人間には憧れてます(笑)  すみません…そろそろチャットはルール違反になるので落ちさせていただきます……本当にすみません… (2015年9月25日 7時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
茉莉 - あっ、それ分かります!実は私、中1の時いじめられていました。学校は休んだりはしませんでしたけど、赤司様みたいに強かったらなぁと思ってます(笑今はいじめられてませんけどw (2015年9月25日 0時) (レス) id: 75986cfb58 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 茉莉さん» 洛山キャラも好きですけどユニホームが一番好きです(笑)赤司様の好きなところはあの一人でずっと耐えてきていた強いところです!私は現実逃避に走ってしまったから、赤司様みたいに強ければなぁって思ってます(笑)好きと言うより憧れですかね! (2015年9月24日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年9月10日 13時

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