不登校*25 ページ27
‐蒼太side‐
姉ちゃんはいつもそうだ。
いつも笑ってる。
前まではひきつった笑いだったのに、今ではそんなことない。
普通に"笑顔"になってしまう。
「大切にする理由が無いから」
そんなこと言わないでよ…
普通に笑顔になれると言うのはつまりそれだけ慣れてしまうほど、姉ちゃんは一人で耐えていた。
「佐々木。Aの方な」
とさっき自己紹介した時赤司と言った奴が姉ちゃんを呼んだ。
姉ちゃんは震えながら赤司を見た。
「さっき僕は手伝ってあげると言った。それは君のそれだ」
と赤司は姉ちゃんを見て言った。
赤司はおもむろに立つと姉ちゃんに近寄って手を出す。
姉ちゃんは震えながら目を強く瞑った。
赤司はそれでも止めない。
すると姉ちゃんの頭をポンッと撫でて、
「これは無理に治すのは難しい。まず僕らに慣れるのが先だ。慣れて僕らに気を許せれば一番いいがそれは無理だろう」
姉ちゃんが震えながらもちゃんと赤司の目を見ていた。
姉ちゃんはいつも一人で頑張ってしまう。
全部父さんに愛してほしいから。
正直あの人が姉ちゃんを愛すとは思えない。
家を出てくるときあの人が俺を止めた理由は、俺が出ていくから。
姉ちゃんの為じゃない。
なんであの人は姉ちゃんを認めてあげないのだろうか。
姉ちゃんが何をしたんだ。
姉ちゃんは頑張りすぎただけなのに。
「僕が出来るのは君のそれを治すことまで。もし君がそれを望んでいるのであれば、僕は君を手伝う。どうする?」
と聞いても姉ちゃんが今赤司に答えられる筈もない。
赤司は姉ちゃんから離れていく。
すると姉ちゃんの震えも治まっていって、姉ちゃんは考えていた。
「治したい…………ですけど……迷惑はこれ以上かけられません……」
姉ちゃんがそう言った。
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木戸藍楽(プロフ) - (つд;*)さん» 人気順に載らずすみませんでした…!!シリーズ1は赤司様カラーにさせていただいているのですが……ありがとうございます!!では私は皆さんに飽きずに楽しんでいただけるように頑張ります! (2016年11月6日 9時) (レス) id: b372988733 (このIDを非表示/違反報告)
(つд;*) - それくらい素敵な作品でした。長文失礼致しました…m(__)m (2016年11月6日 1時) (レス) id: f461286a31 (このIDを非表示/違反報告)
(つд;*) - 以前この作品を読んで、凄く印象に残り、また読みたいな~…と思って探していたんです。人気順で。てっきりお星さまは赤色だとばかり思っていたので…。これから私は評価いっぱいして、お星さまを赤色にしたいと思います!!いろんな人にこの作品を読んでもらいたい!! (2016年11月6日 1時) (レス) id: f461286a31 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 優夢猫さん» 今は不登校生も多く夢主ちゃんのような悩みの方も沢山いらっしゃると思います。そんな方達の少しでもお力になれたらなと私は思います。コメントありがとうございました。いえいえ。そのお言葉が一番の励みになりますよ。これからも頑張ります! (2016年3月25日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
優夢猫(プロフ) - 続編も、これから見ていこうとおもいます。こんなことをいっても何もならないかもしれないですけど、これからも頑張ってください。応援しています。(長文失礼致しました。) (2016年3月22日 13時) (レス) id: 581d290152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年8月25日 2時