黄瀬のお姉さんは【喰種で人間】なんだってさ【2story】

〜as a human〜 85stories ページ43

「……進路…か。」


忘れていたけど、私も受験生だったな…。


皆、黙々と書いてるけど…ちゃんと夢とかあるんだね。凄いな、私なんて何もないよ


「なぁ、幸男…」


「…何だ？」


「幸男は進路とか夢とか決まってるの？」


「俺は…警察官を目指す。その為に、専門の大学とかに行くつもりだ。」


ホント、幸男らしい夢だな…。


「へぇ、幸男ならなれるよ。きっと…。」


「…ところでAは、どうするんだ？」


「…それは…」


夢なんて持ってない。私は、学校に通って常に危ない綱を渡っていた。


だから、若い内に死ぬんだろうなって…小さい頃から常に思ってたから夢なんて持てなかった


「…普通に大学とか通って普通の会社とかに就職するよ」


特に夢は無いしね。できるだけ普通の生活を送りたいな…


「…そうか。でも、もっと具体的に考えたらどうだ？その方が考えやすいぞ」


具体的に…


「……私は、私には夢を持つ権利なんて無いのにな…」


だって、喰種には…あらゆる法が適用されないのだもの。でも私は人間と偽って学校に通ってたりする…


バレたら殺されるんだろうな…なんてね


「は……何言って…」


あ、聞かれてた…


「ううん、何でも無い」


「はい、では後ろからワークシートを集めて下さい」


はぁ、結局ワークシートは真っ白だ。まぁ、特に決まってないし良いかな


「まだ1時限目って考えたらモチベーション下がるな…」


1時限目から欝になる私って一体何なんだ…。英語の小テストもあるし頑張らないと…

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