Being with you Ⅵ【鬼滅の刃】【時透無一郎】 (ページ33)

今日:21 hit、昨日:25 hit、合計:61,965 hit

真っ直ぐに【カナヲside】ページ33

>＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞

私は…私たちは、動揺した。

声が出なかった。

私たちの宿敵だった鬼舞辻が生まれ変わってそのように生きていたなんて。

お館様は、

キメツ学園の学長が鬼舞辻であること、
ここに私たちを連れてきたのも彼だということ、
彼は誠心誠意、私たちと向き合って過去の罪を償おうとしていることなど、

真摯に話してくださった。

「いきなりの話で聞きたいことが山ほどあるだろう。

今すぐ彼を信じろといっても無理だろう。

しかし、今は私たちの仲間である霧島Aの救出が最優先であり、鬼舞辻は彼女の救出に全力を尽くしている。

ここにいない無一郎と善逸は彼と一緒に既に現場に向かっている。

…しかし、敵の数はあの3人でやり切れるほどではないらしい。

…どうか、君たちの力を貸してくれないかな。

…私の大事な子供たち。」

真剣な眼差しでお館様の目を見るもの、
俯くもの、
憎しみの表情を隠しきれないもの、

みんないろいろな表情をした。

炭治郎「俺は行きます」

炭治郎が先陣を切ってお館様の前に跪いた。

…いつもそうだ。

炭治郎はどんな時も真っ直ぐで、
コインみたいに裏表なんて無くて、
誰よりも人を信じ、助けられる、優しい人。

私は何度もそんな炭治郎に救われた。

そんな炭治郎だから…そばにいたい。

　

カナヲ「私も行きます」

「ありがとう、2人とも。

私と無惨には生まれながらにしていくつか能力が備わっている。

一緒に来てくれるものは、ここに手を出してくれないかな」

お館様の前に手を差し出すと、

私たちの手の上に置かれたお館様の手から、

身体中に力が漲ってくるような、そんな感覚がした。

「これで前世と同じように、全集中の呼吸が使えるだろう」

不思議だけど、お館様の言葉に嘘はないと確信した。

＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞

…で、みんな結局来ちゃったのよね。

無惨がどうのこうのよりも、

みんなAちゃんのことが心配で。

みんなが力を合わせたらあっという間だった。

産屋敷「…みんな、こうしてはいられない事態になった。

今炭治郎から連絡が入った。
炭治郎たちがまだ交戦中らしい。」

煉獄「なんだって！！！」

産屋敷「すぐに向かおう」

伊之助の空間識覚で二箇所の場所を特定し、私たちは二手に分かれた。