Wempti 9 ページ11
― ― ― ― ―
長い講座が終わり、真冬が暗い部屋を用意してくれた
まふ「ホントに布団とかいらないんですか?」
「大丈夫じゃ…棺桶あるから…」
パチンっと指を鳴らし棺桶を召喚する
まふ「えっ!?そ、そんな事も出来るんですか?!」
「ふっふっふ!よい反応じゃな!わし位の上級吸血鬼ならばこんなの容易いものじゃ!」
まふ(犬になってた癖に……)
「……ありがとの、真冬。」
少し背伸びをして真冬の頬を撫でる
真冬はビックリしたのか目を見開いておる
「お主を傷付ける事は絶対にせん。ここに誓おう」
真っ直ぐに真冬の目を見つめ力を込めてそう言う
わしは”吸血鬼”じゃから……
まふ「…はい。ありがとうございます。でも、僕に出来ることがあれば、なんでも言ってくださいね」
「お主はホント…優しいんじゃな」
真冬の頬を撫でながら目を細める
「久しく、よく眠れそうじゃ…真冬もちゃんと眠るんじゃよ?」
まふ「あー……えっと、はい」
ニッコリと笑ったそれを合図に、わしは部屋の中へとはいる
まふ「あ、おやすみなさい!」
久しぶりに聞いた言葉はとても暖かく、胸に溶けていく
ふっと笑ってから振り返り
「あぁ…おやすみ」
と、返してドアが閉まるのを見送った
窓辺に立ち、空を見上げる
今宵は月が綺麗じゃ……
「おやすみ……ふふっ」
まだあの暖かい言葉が消えない
「真冬だけは……傷付けたくないなあ……」
夜を優しく包み込む月にそう呟いて床に寝転がり目を閉じた
165人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むささび(プロフ) - 桜華さん» ありがとうございます!ちまちま復活しようとしてるのでお待ちいただけると幸いですっ (2020年9月23日 12時) (レス) id: 604bb43591 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - 面白かったです。続き楽しみにしてます。更新頑張ってください。 (2020年9月22日 10時) (レス) id: faad7bf9c4 (このIDを非表示/違反報告)
はるひ(プロフ) - 続き楽しみですっ!更新頑張ってくださいね! (2019年11月16日 7時) (レス) id: 3b6274af0c (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - 吸血鬼は若い子が多いのに夢主さんは言葉使いがお婆ちゃんぽくて新鮮で面白かったです!更新待ってます(*^^*) (2019年6月30日 14時) (レス) id: a7c0117441 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ