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.
……ヌナじゃない人の名前 ｡
もう脳内は パニック状態 ｡
ジミニヒョンも眉間に皺を寄せて ､
いくら見つめても ぴくりとも変わるはずない紙面をじっと眺めている ｡
あの日 、確かに俺たちは
ヌナと会った ｡
でも…… ｡
「……偽名…使ってたの……？」
ジミニヒョンがぽつりと呟いた ｡
どれが本当のヌナなんだろう ｡
いや 、どこからどこまでが
俺たちの知っている “ ヌナ ” なんだろう ｡
……嘘つきだなんて 、思いたくないのに ｡
「……確かに、いたはずです」
「いやでも、いないし…そんな人」
「ふざけないでください」
「ん〜……？ごめん、ちょっと分かんないや……」
……なんなんだよ ｡
ヌナが嘘つきなのか ､
この大人たちが嘘つきなのか ｡
どれが真実なのか ｡
ヌナがテヒョニヒョンに話したことも ､
全て嘘なのだろうか ｡
俺たちに見せてきた姿も 言葉も ､
全て嘘なのだろうか ｡
今 、この状況で
ヌナのことを信じ続けている俺たちの方が よっぽどおかしいのは 、
実は自分でも よく分かっている ｡
それでも 、信じずにはいられないんだ ｡
「……ジョングギ、帰ろう」
そして皆と相談しよう ｡
ジミニヒョンは俺にそう ささやいた ｡
それでも俺は諦められなくて ｡
……こういうところが 、まだ子供なのかな ｡
でも ､
蜃気楼のようなヌナを想い続けることが
子供なら
一生 子供でもいい ｡
上等だ ｡
唇を噛み締めたまま突っ立っていると ､
廊下の向こうに ある人の姿を見つけた ｡
途端に速まる 心臓の鼓動 ｡
無意識のうちに 足はそこへ向かう ｡
若干の不安と 、恐れと
確固たる怒りを握りしめながら ｡
「ジョングギ！」
「でも、……！」
「やめよう、ここは大人しく…」
「……だって」
あそこにいるじゃないか ｡
ヌナを どん底に突き落とした張本人が ｡
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ゆちこ(プロフ) - ポンナル・・・(号泣) (2020年12月13日 22時) (
レス) id: bc049b52d2 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - スメラルドの伝説みたいですね…最後に報われて良かったと心から安心しました (2020年1月4日 14時) (レス) id: 52952f4d90 (このIDを非表示/違反報告)
yka.(プロフ) - 本当に大好きなお話です。一本の映画を見終わった時の感動、いや、それ以上の世界観に本当に引き込まれました。読んでいる時もう情景が浮かぶというか…本当に大好きなお話です。こんな素敵な作品ありがとうございました。 (2019年8月16日 9時) (レス) id: 537e4a64df (このIDを非表示/違反報告)
kasuminm(プロフ) - とてもとても大好きなお話です。出会えたことに感謝します。今まで読んできた作品の中で一番儚く、綺麗で切ない物語です。ありがとうございます。 (2018年11月24日 12時) (レス) id: 33b54539c5 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 最高すぎる。ユンギは坂を登り彼女は坂を下り、海の見える丘でユンギの煙草の匂いが彼女の鼻をかすめる。青空の下でまた出会う2人。感動しました。 (2018年11月3日 10時) (レス) id: 49a7a7eeba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
| 作成日時：2018年3月17日 21時
