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ホビの声が 、頭の中を交差する 。
…… なんで 、どうして 。
なんでそんなに 、前を向けるんだろう 。
今日が初めてだから？
まだ 、遊郭の世界の厳しさを知らないから？
ダンスばかりに打ち込んで 、世間知らずだから？
考えれば単純に答えは出るのに 、
何故か私の心は 落ち着かない 。
ホビの心は 、私が支配したはずなのに 。
どうして 。
言い表せられないモヤモヤを 、
一人で握りしめる 。
ホビはそんな私を見つめていた 。
「……A？」
何故だろう 。
ジンくんも 、ナムも 、ホビも 。
何かを必死に追いかけている人が 、
こんなにも私の心を揺らしてくる 。
ホビに なんと声をかけていいか分からないまま 、
背中を向けていると 。
ホビが 私の手に 、触れた 。
触らないで 。
こんな私に触らないで 。
そう思っているのに 、
握り返したくなる 。
ホビの手は 、暖かい 。
「……Aの目的が何なのか、全っ然分からないけどさ」
ホビが起き上がる 。
シーツの音が 、静かな部屋に響き渡る 。
「 …ほら、……こっち向いてよ」
ホビが 、ぐいっと 私の手を引いて 。
バランスを崩した私は 、ホビの腕に支えられる 。
あっ 、ごめん
と 律儀に謝る彼 。
その優しさで 、また どうしていいか分からなくなる 。
「… もっと素直になってもいいんじゃない？」
俺が言えることじゃないかも知れないけどさ 、
俺だって気丈に振る舞ったりしちゃうし 、ふざけちゃうし 、本当の俺を知られたくなくて明るくやってんだけどさ 、
って
ホビの声 。
女性のことを 、
私のことを 、知らない ホビ 。
明らかに 、他の男の子たちとは違う ホビ 。
もどかしくて 、苦しくて 。
それなのに 、胸の奥で
抱き締められたい
なんて 、思ってしまった 。
「……A、」
「……どうせ私は素直じゃないよ。汚い、薄っぺらい女ですよ」
「えっ……あ、ご、ごめん！俺全然そんなつもりじゃ……！」
分かってる 。
分かっているけれど 、
この胸の苦しさに 私は打ち勝つことが出来ない 。
否定されているような気分 。
されて当たり前なのに 、それがやけに悔しい 。
私を抱き締めたホビの腕が
こんなにも暖かいから 。
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百合梛 - 初めまして、頁を捲るのが惜しい位に面白い作品です、他の作品とは違う読みやすさと魅せられる物が有ります、如月様の御挨拶の書き方もとても素敵で感動しております。第二幕これから魅させて頂きます。 (2019年7月23日 15時) (
レス) id: 620040a8de (このIDを非表示/違反報告)
ゆ わ こ(プロフ) - ただ好き。こういうお話が好き。 何回も読み直してしまう (2018年11月16日 18時) (レス) id: 41ddd5c2e8 (このIDを非表示/違反報告)
ЯeI(プロフ) - とても簡潔に感想を言いますと、やたら行間が多くて読みにくい、会話に(笑)という表記がよく出てくるのが小説的には…という感じでした。それ以外は真似したくなるような所ばかりで、ありきたりな設定の中に色々と詰め込まれてて面白かったです。外伝頑張ってください。 (2018年3月23日 22時) (レス) id: 916ce16a17 (このIDを非表示/違反報告)
sunshine。。。(プロフ) - 面白い。 (2018年3月4日 10時) (レス) id: a43e5c801b (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - 途中途中がエロすぎますよwあ、いい意味でですよ！？しかもみんなの特徴をすごい掴んでいてめっちゃ好きです！しかも所々がかっこいいです！何回も読み返したくなる病にかかりましたw第二幕楽しみにしてます！これからも頑張ってください！応援してます！！！ (2018年2月26日 15時) (レス) id: 0f8c4a85df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：如月
x他1人 | 作成日時：2018年2月17日 15時
