* ページ46
Aside
ああ、やめてほしい。
そんな顔をしないで欲しい
『やめて……』
私の小さな呟きが耳に入ったようで、腰に回っていた腕が少しだけ緩んだ。離れてしまうと思い、どこか悲しく感じていると、さっきよりも強く抱きついてくる。
期待をさせるだけさせておいて、本当に罪な男だ。
違うのに、私は押し込められただけじゃないのに。
最終的には、自分の意思で決めた。
『………気づいて…………』
あなたが好きで好きでたまらないんです。
お願い、気がついて。
「なあ、」
『ん?』
「正直いって俺が……苦手か?」
何を聞いているんだろう
『んな分けないじゃん。むしろ好ましい類いだよ』
「そ、うか」
伝われ、伝われ、
お願いだよ
『伊黒は?』
「俺もだ。…………いや、もっと。ああ、そう」
何を口ごもっているんだろう。
面白い
『もっとなにさ』
腰に回された手は少し震えていた。そっか、嘘つくのか………
そうだね、好きでもない奴に愛を伝える何て、ねえ?
『そーだよねー』
結局は、偽物でも、私の一方通行なんですよ
ああ、手をとったことに
こうか
「…………聞け俺は、好きなんだ、愛しているんだ、だから、…………分かってくれ信じてくれお願いだ、なあ……」
はは
これでは後悔も、嬉しさも、感じられないじゃないか
一度告げられた偽物の言葉は、とめどなく溢れていく。壊れた機械のように"愛している""信じてくれ"を繰り返す伊黒
これが本当に伊黒が思っていることならどんなに嬉しいか。
これまでの行動が、全て愛ゆえのものだったらどんなに私は幸せ者か
『……説得力が無さすぎる』
せめて、そうもうちょっと
信じられる、理由が欲しい。
『理由とかがさ、ほしいな』
例えば、そう。
二人しか知らない"ヒミツ"とか、ねえ?
654人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月 遥(プロフ) - リンゴさん» 初めまして!無一郎くんで鬼殺隊で再開からの恋ですね、これはもともと思ってた感じですか?それとも再開して恋に落ちた感じですか?リクありがとうございます! (2020年2月3日 23時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
如月 遥(プロフ) - 凪さん» とても嬉しいです!これからも良ければ読んでいただけるとも嬉しいです! (2020年2月3日 23時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
如月 遥(プロフ) - 名無しさん» なので、この話の場合はもう、妾でもいいから、自分の意思じゃ無理だから、連れ出して。ということになっております。私も人から聞いたことだったので、今度からはもう少し分かりやすいものや、調べて出てくるぐらいのネタにします。質問ありがとうございます! (2020年2月3日 23時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
如月 遥(プロフ) - 名無しさん» 本当だ、それっぽいこと調べても出てこないですね……。間違ってたりする?かもしれませんので一応ぐらいに………。昔の女性が道(人がいるとこ)で髪をとかす(身なりを整える)という事には、自分の体を売るという意味があるそうです。 (2020年2月3日 23時) (レス) id: 9e4f323b56 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - 鬼殺隊で再会→恋ていう感じで・・・お願いします! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 2010dd489e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:如月 遥 | 作成日時:2019年12月22日 16時